1級土木施工管理技士 過去問
平成26年度 択一式
問23 ((旧)平成25年〜27年度 問23)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級土木施工管理技士試験 平成26年度 択一式 問23((旧)平成25年〜27年度 問23) (訂正依頼・報告はこちら)

柔構造樋門の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • キャンバー盛土の施工は、キャンバー盛土下端付近まで掘削し、掘削した土をそのまま再利用して盛土しなければならない。
  • 函体の底版下に空洞が発生した場合、グラウトによって空洞を充てんすることが有効である。
  • 床付け面は、開削による荷重の除去に伴って緩むことが多いため、乱さないで施工すると共に転圧によって締め固めることが好ましい。
  • 樋門本体の沈下形状を設計で想定した沈下形状に近づけるためには、盛土を函軸に沿って水平に盛り上げる必要がある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1. 誤りです。柔構造樋門とは軟弱地盤の上に施工する樋門のことで、従来は基礎工を施して樋門の安定を図っていましたが、現在は柔軟性のある構造を用いて、樋門が堤防と一体となって挙動する工法が用いられています。発生土の再利用ではなく、良質土を使用する場合が多いです。

2.設問のとおりです。グラウトとは地盤を改良するために用いるもので、薬液注入のことです。

3.設問のとおりです。荷重がなくなることによりリバウンドの影響を受け地盤が緩む場合があります。

4.設問のとおりです。3.の説明でも示したとおり、地盤が緩むと水平を保った施行性が悪くなるため、地盤を荒らさないように管理に気を付ける必要があります。

参考になった数15

02

「柔構造樋門」の施工に関する問題です。

「柔構造」とは軟弱地盤において周りの堤防の沈下に逆らうのでなく、一緒に沈下できる柔らかい構造であり、「樋門」とは、堤内から堤外への排水をはじめ、農業用水の取水なども目的とした堤防を横断した暗渠型の構造物です。

1.適当ではありません。

 キャンバー盛土は、上げ越し盛土ともいいます。

 誤っているのは、掘削土をそのまま再利用するのではなく、

 外部から良質土を持ってきます。

2.適当です。

 函体の底版下に空洞が発生した場合の有効的な措置に関して述べています。

3.適当です。

 床付け面の適切な対処法に関して述べています。

4.適当です。

 「盛土を函軸にそって水平に盛り上げる」を押さえておきましょう。 

参考になった数6

03

柔構造樋門の施工に関する問題です。

選択肢1. キャンバー盛土の施工は、キャンバー盛土下端付近まで掘削し、掘削した土をそのまま再利用して盛土しなければならない。

設問は不適切となっています。

掘削した土を再利用するのではなく、良質土で盛土をする必要があります。

選択肢2. 函体の底版下に空洞が発生した場合、グラウトによって空洞を充てんすることが有効である。

設問は適切となります。

函体の底版には、予めグラウト注入用の孔をあけておき、空洞が発生した場合、注入孔よりグラウトを充填します。

選択肢3. 床付け面は、開削による荷重の除去に伴って緩むことが多いため、乱さないで施工すると共に転圧によって締め固めることが好ましい。

設問は適切となります。

床付け面の施工の際は、乱さないで施工すると共に、入念に転圧を行い、締め固めることが必要となります。

選択肢4. 樋門本体の沈下形状を設計で想定した沈下形状に近づけるためには、盛土を函軸に沿って水平に盛り上げる必要がある。

設問は適切となります。

盛土を函軸に沿って水平に盛り上げることで、想定した沈下形状に近づけることができます。

まとめ

柔構造樋門とは基礎地盤の沈下等の地盤変位に追随できる樋門本体の構造形式のことをいいます。剛支持樋門とは、基礎を良質な支持層に着底あるいは根入れして、基礎の沈下をほとんど生じさせない構造形式をいいます。

参考になった数0