1級土木施工管理技士 過去問
平成26年度 択一式
問37 ((旧)平成25年〜27年度 問37)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成26年度 択一式 問37((旧)平成25年〜27年度 問37) (訂正依頼・報告はこちら)

海岸堤防の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 堤体の裏法勾配は、浸潤線が裏法面に浸出しないよう考慮するが、一般に堤体の円形すべりに対する安全性への考慮は必要としない。
  • 海岸堤防の存在が自然景観を損なったり、周辺環境と調和しないといった弊害を極力防止するため、堤防の使用材料に自然石や木などの利用をはかるなどの工夫が必要である。
  • 海上工事となる場合は、波浪、潮汐、潮流の影響を強く受け、作業時間が制限される場合もあるので、現場の施工条件に対する配慮が重要である。
  • 強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には、必要に応じて押え盛土、地盤改良などを考慮する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 誤りです。いくつかのすべり円弧を仮定し,それぞれの円弧のすべりに対する安全度を調べ, すべり崩壊を起こすかどうかを判定します。

2.設問のとおりです。海岸生態系の保全、環境破壊の防止にも注意をはらいます。

3. 設問のとおりです。工事内容にもよりますが、①作業時の警戒船の配置②夜間停泊時の事故防止③瀬取り区域の航路表示 といった安全対策にも注意する必要がある。

4.設問のとおりです。強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には鋼矢板、地中連続壁を施工する工法、法先に団結工法を施工する工法、構造物を用いる工法などを検討します。

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02

1.適当ではありません。

 堤体の裏法勾配は、円形すべりに対しては様々な想定を踏まえ、

 安全性への考慮をしなければなりません。

2.適当です。

 景観、環境調和には本文の通りの工夫が必要です。

3.適当です。

 海上工事における施工条件の配慮は本文の通り重要です。

4.適当です。

 本文の通りの考慮が必要です。  

参考になった数2

03

海岸堤防の施工に関する問題です。

選択肢1. 堤体の裏法勾配は、浸潤線が裏法面に浸出しないよう考慮するが、一般に堤体の円形すべりに対する安全性への考慮は必要としない。

設問は不適切となっています。
海岸堤防の裏法勾配は堤防の強度不足、高潮による内部への水の侵入等を考慮して円形すべりに対して安全性を確保する必要があります。

選択肢2. 海岸堤防の存在が自然景観を損なったり、周辺環境と調和しないといった弊害を極力防止するため、堤防の使用材料に自然石や木などの利用をはかるなどの工夫が必要である。

設問は適切となります。
景観に配慮し、周辺環境に調和した材料を利用する必要があります。
海岸堤防は存在自体が自然環境を損なう可能性を含んでいるため、堤防法面の形状や素材を生かした処理などが重要となります。

選択肢3. 海上工事となる場合は、波浪、潮汐、潮流の影響を強く受け、作業時間が制限される場合もあるので、現場の施工条件に対する配慮が重要である。

設問は適切となります。
海上工事においては、気象条件(台風、波浪、潮汐、潮流)の他に、漁業期間等の様々な影響を受けるため、作業時間が制限されますので施工条件に対する配慮が重要です。

選択肢4. 強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には、必要に応じて押え盛土、地盤改良などを考慮する。

設問は適切となります。
押え盛土は、堤体の側部や端部に盛土をすることによって重みを加え、堤体を安定させ、すべり抵抗を高めることができます。

まとめ

海岸堤防における円形すべりは、地震や高潮などで堤防内の土が不安定化し、円形状のすべり面を形成して堤体が崩壊する現象です。
主な原因は、堤防の設計強度不足や、高潮による堤防内部への水の浸入とそれに伴う土の吸い出し、そして地震による振動が挙げられます。
対策として、堤体材料の改善、堤脚の補強、堤体内部への透水層の設置、そして適切な基礎地盤の支持などがあります。
 

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