1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問34 (選択問題 問34)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問34(選択問題 問34) (訂正依頼・報告はこちら)

ロックフィルダムの遮水ゾーンの盛立に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 基礎部においてヘアクラックなどを通して浸出してくる程度の湧水がある場合は、湧水箇所の周囲を先に盛り立てて排水を実施し、その後一挙にコンタクトクレイで盛り立てる。
  • ブルドーザによる敷均しは、できるだけダム軸に対して直角方向に行うとともに均等な厚さに仕上げる。
  • 盛立面に遮水材料をダンプトラックで撒きだすときは、遮水ゾーンは最小限の距離しか走行させないものとし、できるだけフィルターゾーンを走行させる。
  • 着岩部の施工では、一般的に遮水材料よりも粒径の小さい着岩材を人力あるいは小型締固め機械を用いて施工する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 設問の通りです。ロックフィルダムはダムの型式の一つで、岩石や土砂を積み上げて建設する型式のダムです。ヘアークラックとは、塗膜部分に髪の毛サイズの線が入る程度の軽度のクラックを言います。コンタクトクレイは岩盤やコンクリート表面との接触部に用いられる細粒の土質材料のことです。
2.誤りです。ブルドーザによる敷き均しはダム軸に対して平行方向に行います。
3. 設問の通りです。遮水ゾーンは遮水を目的として設けられたゾーンで粘性土を用いて、十分に締め固めを行います。建設重機の走行により破壊を防ぐため、機械走行を極力行わないようにします。
4. 設問の通りです。打設の回数も場所によって異なりますが複数回に分けて丁寧に打設します。

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02

ロックフィルダムの遮水ゾーンの盛立に関する問題です。

「ロックフィルダム」はイメージのとおり岩石や土砂を積み上げて建設する型のダムです。

1.適当です。

 「ヘアクラック」は文字通り髪の毛ほどの小さいクラックを言います。

 対処は本文の通りです。

2.適当ではありません。

 ブルドーザによる敷均しは、ダム軸に対して「水平」方向に行うのが正解です。

3.適当です。

 本文の通りです。重機の走行で破壊しないように最小限とします。

4.適当です。

 本文の通りです。 

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03

適当でないのは、ブルドーザの敷均し方向を「ダム軸に直角」とする記述です。遮水ゾーンの敷均しは、ダム軸に平行(軸方向)を基本にして層厚をそろえ、材料の偏りや分離を防ぎます。直角方向に押すと、斜面側へ材料を押し流しやすく、層厚が不均一になりやすいです。

選択肢1. 基礎部においてヘアクラックなどを通して浸出してくる程度の湧水がある場合は、湧水箇所の周囲を先に盛り立てて排水を実施し、その後一挙にコンタクトクレイで盛り立てる。

ヘアクラック程度の浸出なら、先に排水・導水を確保しつつ、周囲を先行盛立てして湧水を弱め、その後コンタクトクレイを連続して確実に施工します。湧水に負けないように一体的に立ち上げる考え方で、妥当な内容です。

選択肢2. ブルドーザによる敷均しは、できるだけダム軸に対して直角方向に行うとともに均等な厚さに仕上げる。

遮水材料の敷均しはダム軸方向(平行)を原則とし、均一な層厚を保ちます。直角方向に押すと、谷側・山側に材料が偏在し、層厚ムラや粒度分離を招きやすいです。したがってこの記述は不適当です。

選択肢3. 盛立面に遮水材料をダンプトラックで撒きだすときは、遮水ゾーンは最小限の距離しか走行させないものとし、できるだけフィルターゾーンを走行させる。

遮水ゾーンは極力走行させないのが原則です。必要な搬入はフィルターゾーン側を走行させ、遮水材の乱れ・混入・締固め不足を避けます。適切な内容です。

選択肢4. 着岩部の施工では、一般的に遮水材料よりも粒径の小さい着岩材を人力あるいは小型締固め機械を用いて施工する。

岩盤の凹凸に追従させるため、遮水材料よりもさらに細粒で扱いやすい着岩材(コンタクト材)を人力や小型締固め機械で丁寧に充填し、密着性と連続性を確保します。適切な内容です。

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