1級土木施工管理技士 過去問
平成29年度 択一式
問4 (選択問題 問4)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成29年度 択一式 問4(選択問題 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

建設発生土を工作物の埋戻しに利用する際の留意点に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 発生土を安定処理して使う場合は、改良土の品質や強度を画一的に定めるのではなく、埋戻し後の機能や原地盤の土質性状などの諸条件を幅広く検討して柔軟な対応をする。
  • 埋設管の近傍など狭あいな箇所は、締め固めにくく、道路では埋戻し材の上部に路盤、路床と同等の支持力を要求される場合もあるので、使用場所に応じた材料を選定する。
  • 埋戻し材の最大粒径に関する基準は、所定の締固め度が得られるとともに、埋設物への損傷防止のための配慮も含まれているため、埋設物の種類にかかわらず同じ基準を用いる。
  • 埋設管などの埋戻しに用いる土は、埋設管下部への充てん性、埋設物への影響を考慮するとともに、道路の供用開始後に工作物との間にすきまや段差が生じないように圧縮性の小さい材料を用いる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問の通りです。コーン指数(土の固さを示す指数)、含水比、粒子の大きさなどの基準で判定します。

2.設問の通りです。使用機械も小型のものを選定するなどして、十分な締固めができるようにします。

3.誤りです。埋め戻し材の粒形は、埋設物の種類により、適正なものを選定するようにします。

4.設問の通りです。圧縮性が小さい材料を使うことで、構造物の沈下を防ぐことができます。

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02

1→設問通りです。

発生土を安定処理して使用する場合は、

埋戻し後の機能や原地盤の土質性状などに適する方法で

安定処理しなければなりません。

2→設問通りです。

埋設管の近傍など狭あいな箇所は、締め固めにくいため、

道路では埋戻し材の上部に路盤、路床と同等の支持力を要求される場合も

あるので、使用場所に応じた材料を選定します。

支持力は、コーン指数から判断します。

3→誤りです。

埋戻し材の最大粒径に関する基準は、

埋設物の種類によって違う基準が設けられています。

4→設問通りです。

埋設管などの埋戻しに用いる土は、

道路の供用開始後に工作物との隙間や段差が

生じないように圧縮性の小さい材料を用います。

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03

不適当なのは「埋設物の種類にかかわらず同じ基準を用いる。」です。 最大粒径の基準は、所定の締固め度を得ることに加えて埋設物を傷つけないことも目的です。

配管・ケーブル・函渠など埋設物の種類や材質、被覆厚、離隔によって許容粒径は変わるため、一律の基準は不適切です。

選択肢1. 発生土を安定処理して使う場合は、改良土の品質や強度を画一的に定めるのではなく、埋戻し後の機能や原地盤の土質性状などの諸条件を幅広く検討して柔軟な対応をする。

これは適切です。埋戻しの目的(道路・法面・構造物背面など)や原地盤の強度・排水条件に合わせて、目標強度・配合・含水管理を設定します。現場条件に応じた性能規定的な考え方が大切です。

選択肢2. 埋設管の近傍など狭あいな箇所は、締め固めにくく、道路では埋戻し材の上部に路盤、路床と同等の支持力を要求される場合もあるので、使用場所に応じた材料を選定する。

これは適切です。狭あい部は転圧機械が入りにくく締固め不足が起きやすいです。そこで粒度の良い材料や流動化材料を使うなど、場所条件に合った材選びが必要です。

選択肢3. 埋戻し材の最大粒径に関する基準は、所定の締固め度が得られるとともに、埋設物への損傷防止のための配慮も含まれているため、埋設物の種類にかかわらず同じ基準を用いる。

これは不適切です。管種(鋳鉄管・塩ビ管・鋼管等)や被覆の有無・壁厚・離隔損傷リスクが異なるため、最大粒径は一律ではなく条件ごとに設定します。例えば配管直近は小粒径・良粒度材を求めることが一般的です。

選択肢4. 埋設管などの埋戻しに用いる土は、埋設管下部への充てん性、埋設物への影響を考慮するとともに、道路の供用開始後に工作物との間にすきまや段差が生じないように圧縮性の小さい材料を用いる。

これは適切です。管下空隙を無くす充てん性、管への衝撃・点荷重の抑制、供用後の沈下防止(小さな圧縮性)が重要です。

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