1級土木施工管理技士 過去問
平成29年度 択一式
問16 (選択問題 問16)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成29年度 択一式 問16(選択問題 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

鋼道路橋の架設作業に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 部材の組立に使用する仮締めボルトとドリフトピンは、架設応力に十分耐えるだけの本数を用いるものとし、片持ち式架設の場合の本数の合計はその箇所の連結ボルト数の10%を原則とする。
  • I形断面部材を仮置きする場合は、転倒ならびに横倒れ座屈に対して十分に配慮し、汚れや腐食に対する養生として地面から5cm以上離すものとする。
  • 部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。
  • 部材を縦方向に移動する場合には、送出し作業に伴う送出し部材及び架設機材の支持状態は変化しないので、架設計算の応力度照査は不要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。」です。

選択肢1. 部材の組立に使用する仮締めボルトとドリフトピンは、架設応力に十分耐えるだけの本数を用いるものとし、片持ち式架設の場合の本数の合計はその箇所の連結ボルト数の10%を原則とする。

誤りです。片持ち梁の場合の仮締めボルトとドリフトピンの合計は、連結ボルトの1/3以上必要となります。

選択肢2. I形断面部材を仮置きする場合は、転倒ならびに横倒れ座屈に対して十分に配慮し、汚れや腐食に対する養生として地面から5cm以上離すものとする。

誤りです。汚れや腐食に対する養生として、地面から15cm以上離すようにします。

選択肢3. 部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。

設問の通りです。移動方向に向かう荷重についても、検討する必要があります。

選択肢4. 部材を縦方向に移動する場合には、送出し作業に伴う送出し部材及び架設機材の支持状態は変化しないので、架設計算の応力度照査は不要である。

誤りです。架設計算の応力度照査は「必要」です。

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02

正解は「部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。」です。

選択肢1. 部材の組立に使用する仮締めボルトとドリフトピンは、架設応力に十分耐えるだけの本数を用いるものとし、片持ち式架設の場合の本数の合計はその箇所の連結ボルト数の10%を原則とする。

誤りです。

組立に使用する仮締めボルトとドリフトピンの本数の合計を、

連結ボルト数の1/3以上とします。

選択肢2. I形断面部材を仮置きする場合は、転倒ならびに横倒れ座屈に対して十分に配慮し、汚れや腐食に対する養生として地面から5cm以上離すものとする。

誤りです。

I形断面部材を仮置きする場合は、地面から15cm以上離さなければなりません。

選択肢3. 部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。

設問通りです。

部材を横方向に移動する場合には、

その両端における作業誤差が生じやすいため、

移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとします。

移動後は、TSを用いて正しい位置か測量します。

選択肢4. 部材を縦方向に移動する場合には、送出し作業に伴う送出し部材及び架設機材の支持状態は変化しないので、架設計算の応力度照査は不要である。

誤りです。

鋼道路橋の架設作業において部材を縦方向に移動する時は、

送出し作業に伴い送出し部材や架設機材の支持状態が

常に変化し続けるので、事前に架設計算の応力度照査は必要です。

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03

適当なのは、「部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。」です。横方向の移動(横取り)は左右の端でズレが出やすいので、移動量・移動速度(必要なら方向)を確認しながら進めるのが基本です。

選択肢1. 部材の組立に使用する仮締めボルトとドリフトピンは、架設応力に十分耐えるだけの本数を用いるものとし、片持ち式架設の場合の本数の合計はその箇所の連結ボルト数の10%を原則とする。

この内容は不適当です。

仮締めボルトとドリフトピンの数量は、10%では少なすぎます。国の標準(積算の標準)では、本締めボルト総本数に対して、仮締めボルトとドリフトピンを合わせて概ね1/3程度を標準とする考え方が示されています

選択肢2. I形断面部材を仮置きする場合は、転倒ならびに横倒れ座屈に対して十分に配慮し、汚れや腐食に対する養生として地面から5cm以上離すものとする。

この内容は不適当です。

I形断面の部材は、仮置きの仕方が悪いと転倒や横倒れ座屈(よこだおれざくつ)のリスクがあります。仮置きでは枕木などで地面から十分離す扱いが示されており、例として150mm以上(15cm以上)離すとする資料があります。

選択肢3. 部材を横方向に移動する場合には、その両端における作業誤差が生じやすいため、移動量及び移動速度を施工段階ごとに確認しながら行うものとする。

この内容は適当です。

横方向の移動は両端で誤差が出やすく、ズレが大きいと部材や仮設備に無理な力がかかります。事故防止の観点でも、移動量・移動速度・方向性を確認しながら作業することが示されています。

選択肢4. 部材を縦方向に移動する場合には、送出し作業に伴う送出し部材及び架設機材の支持状態は変化しないので、架設計算の応力度照査は不要である。

この内容は不適当です。

送出しなどの縦方向移動では、支点条件や反力が段階ごとに変わり得るため、架設時の応力度照査は必要です。仕様書でも、完成時と架設時で構造系が変わる場合があるので、架設時の応力・変形を十分検討することが求められています。

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