1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問1 (土木工学基礎 問1)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問1(土木工学基礎 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

下図の土の構成を表した模式図の記号を用いて、「湿潤密度ρt」と「間隙率n」を求める式の次の組合せのうち、適当なものはどれか。
問題文の画像
  • ρt=m/V  n=(Vv/V)✕100
  • ρt=mw/V  n=(Vw/Vv)✕100
  • ρt=m/V  n=(Vw/Vv)✕100
  • ρt=mw/V  n=(Vv/V)✕100

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題で適当な組合せは、
「ρt=m/V  n=(Vv/V)✕100」の選択肢です。

湿潤密度ρtは「土全体の質量÷土全体の体積」、間隙率nは「すきまの体積÷全体の体積」で表すからです。

選択肢1. ρt=m/V  n=(Vv/V)✕100

湿潤密度ρt(しつじゅんみつど)は、
土全体の質量m(固体+水+空気)を、土全体の体積Vで割ったものです。
したがって、式はρt=m/Vになります。

間隙率n(かんげきりつ)は、
土の中のすきまの体積Vvを、土全体の体積Vで割ったもの(%表示なら✕100)です。
したがって、式はn=(Vv/V)✕100になります。

どちらも定義どおりなので、この選択肢が適当です。

選択肢2. ρt=mw/V  n=(Vw/Vv)✕100

ここでmwは「水の質量」、Vwは「水の体積」、Vvは「間隙の体積」と考えられます。

・湿潤密度ρtは、水だけの質量ではなく、土粒子+水+空気を含めた「土全体の質量m」を使います。
 この選択肢は水の質量mwしか使っていないので、湿潤密度の式としては誤りです。

・n=(Vw/Vv)✕100 は、
 すきまの中でどれだけ水が満たしているか(飽和度)を表す形で、これは「飽和度Sr」に近い考え方です。
 間隙率nは「Vv/V」なので、ここも違います。

したがって、この組合せはどちらの式も不適当です。

選択肢3. ρt=m/V  n=(Vw/Vv)✕100

・湿潤密度については、ρt=m/Vなので、ここは正しいです。

・しかし、n=(Vw/Vv)✕100 は、先ほどと同じで
 「すきまのうち水が占める割合」=飽和度の式の形です。
 間隙率は「Vv/V」で表すので、間隙率nの式としては誤りです。

片方は合っていますが、もう一方が違うので、この組合せとしては不適当です。

選択肢4. ρt=mw/V  n=(Vv/V)✕100

ρt=mw/V
 分子に水の質量mwしか入っておらず、土粒子の質量msが抜けています
 湿潤密度は全質量m=ms+mwで定義されるので、この式は誤りです。

n=(Vv/V)✕100
 こちらは間隙率の定義どおりで正しい式です。

間隙率の式は正しいですが、湿潤密度の式が誤りなので、組合せとしては不適当です。

まとめ

土質力学の問題では、記号の意味と「どの体積・どの質量を使うのか」を丁寧に整理しておくことが大切です。

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02

土は「土粒子」「水」「空気」の三つで構成されており、これを土の三相構造と呼びます。問題の模式図は、土全体を体積(左側)と質量(右側)の観点から表したものです。

湿潤密度 ρt は、土全体の質量を土全体の体積で割った値で、ρt = m/V と表します。「湿潤」とあるように、土の中に含まれる水分の質量も含めた状態で考える点がポイントです。空気の質量はゼロ(ma = 0)として扱うため、全質量 m は土粒子の質量 ms と水の質量 mw の合計になります。

間隙率 n は、土全体の体積に対して、間隙(空気と水で占められている部分)の体積がどれくらいの割合を占めるかを百分率で表したもので、n = (Vv/V)×100 で求められます。

なお、間隙率と混同しやすいものに「飽和度」があります。飽和度 Sr は、間隙のうち水で満たされている割合を示す値で、Sr = (Vw/Vv)×100 と表します。分母が「全体積」か「間隙の体積」かで意味が変わってきますので、しっかり区別しておきましょう。

選択肢1. ρt=m/V  n=(Vv/V)✕100

これが正解の組合せです。

ρt = m/V は、全質量を全体積で割っており、湿潤密度の定義そのままの形です。n = (Vv/V)×100 も、全体積に占める間隙の割合を百分率で求めており、間隙率の式として正しい形となっています。

選択肢2. ρt=mw/V  n=(Vw/Vv)✕100

ρt、n のどちらも誤りです。

mw は水のみの質量を指すため、これを全体積 V で割っても土全体の密度を表す値にはなりません。湿潤密度を求めるには、土粒子と水を合わせた全質量 m を用いる必要があります。

また、(Vw/Vv)×100 は間隙のなかで水が占める割合を表しており、これは飽和度の式です。間隙率とは別の指標ですので、ここで使う式としては正しくありません。

選択肢3. ρt=m/V  n=(Vw/Vv)✕100

ρt の式は正しいのですが、n の式が誤っています。

ρt = m/V は湿潤密度の定義どおりで問題ありません。一方、(Vw/Vv)×100 は飽和度を求める式ですので、間隙率としては不適切です。

間隙率は「全体積」に対する「間隙の体積」の割合ですから、n = (Vv/V)×100 となります。分母が「全体積 V」か「間隙の体積 Vv」かで指す意味が変わってきますので、注意しましょう。

選択肢4. ρt=mw/V  n=(Vv/V)✕100

n の式は正しいのですが、ρt の式が誤っています。

n = (Vv/V)×100 は間隙率の定義どおりです。ただし、ρt = mw/V としてしまうと、水の質量だけを全体積で割ることになり、これでは湿潤密度にはなりません。

湿潤密度は土粒子と水を合わせた全質量 m を用いますので、ρt = m/V が正しい式となります。

まとめ

湿潤密度と間隙率は、土の状態を表す基本的な指標として頻繁に出題されます。定義をしっかり押さえておきましょう。

・湿潤密度 ρt = m/V(土全体の質量÷土全体の体積)
 ・間隙率 n = (Vv/V)×100(土全体の体積に対する間隙の割合)

特に、間隙率(n)と飽和度 Sr = (Vw/Vv)×100 は式の形が似ているため混同しやすい部分です。「分母が V なら間隙率」「分母が Vv なら飽和度」と覚えておくと整理しやすいかと思います。

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03

ここでは土の構成について問われています。土は「土粒子・水・空気」から成る三相構造となっている自然材料であり、構成比率の割合に応じて時間経過とともに強度や変形特性が変わります。土の性状に応じて適切な施工・管理方法を選択していく必要があるため、性状の原理を把握しておく必要があります。模式図では体積としてVs(土粒子),Vw(水),Va(空気),Vv(間隙=Va+Vw),V(全体積)が、質量としてms(土粒子),mw(水),ma(空気,ただしゼロとみなす),m(全質量)が示されています。

湿潤密度の定義は、自然状態の土(土粒子+水+空気)の全質量を全体積で割った値であり、ρt=m/Vとなります。分子が「全質量m」である点が判断のポイントです。

間隙率nの定義は、土の全体積に占める間隙の体積の割合を百分率で表したものであり、n=(Vv/V)×100(%)となります。分子が「間隙体積Vv」である点が判断のポイントです。

選択肢1. ρt=m/V  n=(Vv/V)✕100

この選択肢は適当です。「湿潤密度ρt=m/V」かつ「間隙率n=(Vv/V)✕100」です。湿潤密度ρtは、自然状態の土(土粒子+水+空気)の全質量を全体積で割った値であり、m(全質量)をV(全体積)で割ることにより求められます。間隙率nは、土の全体積に占める間隙体積の割合を百分率で表したものです。

選択肢2. ρt=mw/V  n=(Vw/Vv)✕100

この選択肢は不適当です。ρt・n共に誤りです。mw/Vは、水の質量mwのみを全体積Vで割ったものです。土粒子の質量msが分子に含まれていないため、湿潤密度にはなりません。湿潤密度の分子は、あくまで全質量mです。

(Vw/Vv)×100は、間隙の体積Vvに占める水の体積Vwの割合であり、これは飽和度Srの式です。間隙が完全に水で満たされていればSr=100%であり、水がない完全乾燥状態であればSr=0%となります。間隙率とはまったく別の指標であるため誤りです。


 

選択肢3. ρt=m/V  n=(Vw/Vv)✕100

この選択肢は不適当です。ρtは正しいですが、nが誤りです。

(Vw/Vv)×100は間隙の体積Vvに占める水の体積Vwの割合であり、これは飽和度Srの式です。間隙率は「全体に対する間隙の割合」であるため、正しくは(Vv/V)×100でなければなりません。間隙率と飽和度を混同しないよう注意しましょう。


 

選択肢4. ρt=mw/V  n=(Vv/V)✕100

この選択肢は不適当です。ρtが誤っており、nは正しいです。

mw/Vは、水の質量のみを全体積で割ったものであり、湿潤密度ではありません。土全体の質量を表すにはmwに土粒子の質量msを加えた mでなければなりません。なお、分子をms(土粒子の質量のみ)としたms/Vは乾燥密度ρdを表します。ρt(分子がm)とρd(分子がms)の違いもあわせて押さえておきましょう。


 

まとめ

それぞれの分子・分母が何を意味しているものか理解できるようにしておきましょう。また空気は「質量ゼロ」とみなされる点に注意しましょう。


 

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