1級土木施工管理技士 過去問
令和8年度
問43 (専門土木 問23)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和8年度 問43(専門土木 問23) (訂正依頼・報告はこちら)

海岸堤防の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 海上工事となる場合は、施工による海水の濁りの問題が生じる場合もあるので、現場の施工条件に対する考慮が重要である。
  • 強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には、必要に応じて押え盛土、地盤改良等を考慮する。
  • 堤体の盛土材料には、原則として粘土を含まない粒径のそろった砂質又は砂礫質のものを使い、適当な含水量の状態で、各層、全面にわたり均等に締め固める。
  • 堤体の裏法勾配は、堤体の安全性を考慮して定め、堤防の直高が大きい場合には、法面が長くなるため、小段の設置等の配慮が必要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

海岸堤防とは、高潮や高波、津波などによって海水が陸地に入り込むのを防ぐための構造物です。

選択肢1. 海上工事となる場合は、施工による海水の濁りの問題が生じる場合もあるので、現場の施工条件に対する考慮が重要である。

適切です。

海岸堤防の施工では、海上で作業を行うことがあります。

海上工事では、土砂の投入や海底の掘削などによって、海水が濁ることがあります。

海水が濁ると、魚や貝などの水生生物や、周辺の漁業に悪影響を与えるおそれがあります。

また、海上工事は波浪、潮の満ち引き、海流などの影響を受けやすく、作業できる時間が制限される場合もあります。

そのため、海水の濁りを防ぐ対策や、波・潮の流れなどの施工条件を十分に考慮することが重要です。

必要に応じて、汚濁防止膜の設置や水質の監視などを行います。

選択肢2. 強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には、必要に応じて押え盛土、地盤改良等を考慮する。

適切です。

海岸堤防を設置する場所の地盤が軟弱な場合、堤防の重さによって地盤が沈下したり、堤防が滑り出したりするおそれがあります。

そのため、地盤の強度が不足している場合には、必要に応じて地盤を安定させる対策を行います。

 

代表的な対策には、次のようなものがあります。

・押え盛土:堤防の周辺に土を盛り、地盤や堤防が横方向に滑り出すのを防ぐ方法です。

・地盤改良:セメントなどを使用したり、土を締め固めたりして、地盤の強度を高める方法です。

 

このような対策を行うことで、堤防の沈下や滑動を防ぎ、安定性を高めることができます。

選択肢3. 堤体の盛土材料には、原則として粘土を含まない粒径のそろった砂質又は砂礫質のものを使い、適当な含水量の状態で、各層、全面にわたり均等に締め固める。

不適切です。

堤体(ていたい)とは、堤防の本体となる土などでつくられた部分のことです。

海岸堤防の堤体には、波や水の浸透などに対して、十分な安定性が求められます。

そのため、堤体の盛土材料には、原則として多少のシルトや粘土を含む砂質土または砂礫質土を使用します。

砂質土は砂を多く含む土、砂礫質土は砂や小石などを多く含む土のことです。

粒径がそろった砂だけでは、粒子の間にすき間ができやすく、水が通りやすくなる場合があります。

一方、大きさの異なる土粒子が適度に混ざっていると、細かい粒子が大きな粒子のすき間を埋めるため、密実で透水性の小さい堤体をつくりやすくなります。

ただし、粘土が多すぎると、締固めが難しくなる場合があるため、適切な土質の材料を選ぶことが重要です。

また、締固めの際には、適切な含水量に調整し、各層の全面を均等に締め固めることが必要です。

選択肢4. 堤体の裏法勾配は、堤体の安全性を考慮して定め、堤防の直高が大きい場合には、法面が長くなるため、小段の設置等の配慮が必要である。

適切です。

裏法(うらのり)とは、海岸堤防の陸地側にある斜面のことです。一方、海側の斜面を表法(おもてのり)といいます。

裏法勾配とは、陸地側の斜面の傾きのことです。裏法勾配が急すぎると、堤防が不安定になり、斜面が崩れるおそれがあります。

そのため、地盤の状態や堤防の高さなどを考慮して、安全な勾配を設定することが重要です。

また、堤防の直高が大きい場合には、斜面が長くなり、雨水などによる侵食や斜面の崩壊が起こりやすくなることがあります。直高とは、堤防の高さを鉛直方向に測ったものです。

このような場合には、斜面の途中に小段(こだん)を設けることがあります。小段とは、長い斜面の途中につくる、比較的平らな部分のことです。

小段を設けることで、排水施設の設置や斜面の点検・維持管理がしやすくなります。

そのため、堤防の高さが大きい場合には、斜面の安定性や維持管理を考慮して小段を設けることが重要です。

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