1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問73 (必須問題 問73)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問73(必須問題 問73) (訂正依頼・報告はこちら)

工程管理曲線(バナナ曲線)を用いた工程管理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を超えたときは、工程が進みすぎているので、必要以上に大型機械を入れるなど、不経済となっていないかを検討する。
  • 予定工程曲線が許容限界からはずれる場合、一般に許容限界曲線が不合理なため、位置を変更し許容限界内に入るよう調整する。
  • 予定工程曲線が許容限界内に入っている場合は、工程の中期では、できる限り上方限界に近づけるために早めに調整する。
  • 実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を上回るときは、どうしても工程が遅れることになり突貫工事が不可避となるので施工計画を再度検討する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問の通りです。具体的には、必要以上に大型機械を入れているなど、不経済となっていないかなどを検討するようにします。

2.誤りです。不合理な工程計画と考えられるので、主工事よりも付帯工事や補助工事を優先し、工程を見直す必要があります。

3.誤りです。予定工程曲線がバナナ曲線の許容限界内に入っていても、進捗の傾きはできるだけ緩やかなるようにします。

4.誤りです。 実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を上回るときは、工程が進みすぎていること状態にありますので、突貫工事の発生は考えにくくなります。

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02

1.適当です。

 本文の通りです。

 ほかに早く進みすぎることにより品質が低下していないかを確認する必要が

 あります。

2.適当ではありません。

 「予定工程曲線が許容限界からはずれる」=工程計画が不合理です。

3.適当ではありません

 「工程の中期では、できる限り上方限界に近づけるために早めに調整する。」

 =これを行うと進捗の傾きが急になってしまいます。

 進捗の傾きはできるだけ緩やかになるようにします。

4.適当ではありません。

 「実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を上回るとき」

 =工程が進みすぎている状態です。

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03

適当なのは「実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を超えたときは、工程が進みすぎているので、不経済になっていないかを検討する。」です。
バナナ曲線では、上方限界より上=進みすぎ下方限界より下=遅れを示します。進みすぎは一見良さそうに見えますが、不要に大型機械や人員を投入してコスト増になっている可能性があるため、経済性の点検が必要です。

選択肢1. 実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を超えたときは、工程が進みすぎているので、必要以上に大型機械を入れるなど、不経済となっていないかを検討する。

この選択肢は正しいです。 上方逸脱は計画以上のペースを意味します。余分な機械・人員・仮設費がかかっていないか、出来高の前倒しによる手戻りリスクがないかを確認し、無理な加速を抑える調整を行います。

選択肢2. 予定工程曲線が許容限界からはずれる場合、一般に許容限界曲線が不合理なため、位置を変更し許容限界内に入るよう調整する。

不適切です。 許容限界は資源や制約を踏まえて設定した受入範囲です。外れた場合は予定(計画)側の見直し資源配分の調整を行います。限界の方を都合よく動かすのは本末転倒です。

選択肢3. 予定工程曲線が許容限界内に入っている場合は、工程の中期では、できる限り上方限界に近づけるために早めに調整する。

不適切です。 許容内であれば中央付近を安定して推移させるのが基本です。意図的に上方限界へ寄せると、過剰な前倒し・コスト増・後半の空白を招きがちです。

選択肢4. 実施工程曲線が許容限界曲線の上方限界を上回るときは、どうしても工程が遅れることになり突貫工事が不可避となるので施工計画を再度検討する。

不適切です。 上方限界超えは遅れではなく進みすぎです。突貫工事が必要なのは下方限界側(遅れ)の場合です。ここは状況の取り違えです。

まとめ

工程管理曲線(バナナ曲線)の基本は次のとおりです。

・上方限界超え=進みすぎ経済性や手戻りリスクを点検します。

・下方限界割れ=遅れ資源増強や手順見直しで是正します。

・許容内なら安定推移を優先し、限界線を動かして合わせる発想はNGです。
この考え方を押さえると、各選択肢の意図を迷わず判断できます。

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