1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問76 (必須問題 問76)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問76(必須問題 問76) (訂正依頼・報告はこちら)

建設工事の労働災害の防止対策に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。
  • 請負人は、注文者が現場に設置した足場について、足場の基準に適合しないものであることを知ったときは、速やかにその旨を注文者に申し出なければならない。
  • 事業者は、ドラグショベルによりクレーンモードでつり上げ作業を行う場合、車両系建設機械の運転資格者に特別教育や技能講習を省略して作業をさせることができる。
  • 特定元方事業者は、関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行わなければならない。
  • 事業者は、アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務を行う者に対しては、安全のための特別教育を行って作業をさせることができる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1.設問の通りです。労働安全衛生規則655条では「足場についての措置」について、注文者に安全確保の義務を負わせています。基準に適合しない場合は、注文者にその旨を申し出なければなりません。

2.誤りです。吊り上げ荷重が 1t未満なら特別教育、1t以上5t未満なら技能講習がそれぞれ必要となります。

3.設問の通りです。労働安全衛生法30条では当該指導、援助について定めています。

4.設問の通りです。労働安全衛生法59条では特別教育を受けた者のみにアーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務を行わせることができます。

参考になった数41

02

1.正しいです。

 本文の通りです。

2.誤っています。

 ×「特別教育や技能講習を省略して」→ 1t未満 「特別教育」

                    1t以上5t未満 「技能講習」

3.正しいです。

 本文の通りです。

4.正しいです。

 本文の通りです。

※「特別教育」か「技能講習」かの区別はしっかりできるようにしましょう。 

参考になった数14

03

誤っているのは「ドラグショベルによりクレーンモードでつり上げ作業を行う場合、車両系建設機械の運転資格者に特別教育や技能講習を省略して作業をさせることができる。」です。
油圧ショベル等で荷をつり上げる作業は、所定の特別教育が必要です。運転資格だけで特別教育を省略することはできません。

選択肢1. 請負人は、注文者が現場に設置した足場について、足場の基準に適合しないものであることを知ったときは、速やかにその旨を注文者に申し出なければならない。

適切です。 足場が基準に合っていないと危険です。請負人には不適合の申出義務があり、是正を促す必要があります。

選択肢2. 事業者は、ドラグショベルによりクレーンモードでつり上げ作業を行う場合、車両系建設機械の運転資格者に特別教育や技能講習を省略して作業をさせることができる。

不適切です。 車両系建設機械の運転資格があっても、荷のつり上げ作業は別途の特別教育が必要です。省略はできません。

選択肢3. 特定元方事業者は、関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行わなければならない。

適切です。 元方には、関係請負人に対する指導及び援助の責務があります。現場全体の安全衛生水準の確保が目的です。

選択肢4. 事業者は、アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務を行う者に対しては、安全のための特別教育を行って作業をさせることができる。

適切です。 アーク溶接は災害リスクが高い業務のため、特別教育の実施が必要です。

まとめ

労働安全衛生法で重要なのは、

危険作業ごとの教育区分(技能講習が必要なもの/特別教育で足りるもの)を守ること。

元方事業者の指導・援助責務や、請負人の申出義務など、立場ごとの役割を理解すること。
今回のポイントは、つり上げ作業は運転資格だけでは足りず、必ず特別教育が必要という点です。

 

参考になった数0