1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問82 (必須問題 問82)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問82(必須問題 問82) (訂正依頼・報告はこちら)

移動式クレーンの安全確保に関する次の記述のうち、クレーン等安全規則上、誤っているものはどれか。
  • アウトリガーは、移動式クレーンに掛ける荷重が当該移動式クレーンのアウトリガーの張り出し幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれる場合を除き、最大限に張り出すようにする。
  • 巻過防止装置は、フック、グラブバケット等のつり具等の上面に接触するおそれのある物の下面との所定の間隔を確保できるように調整する。
  • 定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で、作業半径やブーム長さにより変化する。
  • 作業の性質上やむを得ない場合は、労働者に安全帯などを使用し、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて労働者を乗せることができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

誤っているものは「定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で、作業半径やブーム長さにより変化する。」です。

選択肢1. アウトリガーは、移動式クレーンに掛ける荷重が当該移動式クレーンのアウトリガーの張り出し幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれる場合を除き、最大限に張り出すようにする。

設問の通りです。なお、アウトリガーの最小張出しの性能は、最大張出しに比べ、大幅に低下します。通常は最大限張り出して使用します。

選択肢2. 巻過防止装置は、フック、グラブバケット等のつり具等の上面に接触するおそれのある物の下面との所定の間隔を確保できるように調整する。

設問の通りです。移動式クレーン構造規格25条において、フック、グラブバケット等のつり具の上面とジブの先端のシーブ、その他当該上面が接触するおそれがある物の下面との間隔が、0.25m以上となるように調整できる構造とすることと定められています。

選択肢3. 定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で、作業半径やブーム長さにより変化する。

誤りです。定格荷重はクレーンの状態で実際につり上げられる最大の荷重から、つり具の重量を引いたものです。

「作業半径やブーム長さにより変化する」の部分は正しい記述です。

選択肢4. 作業の性質上やむを得ない場合は、労働者に安全帯などを使用し、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて労働者を乗せることができる。

設問の通りです。クレーン等安全規則第73条において、事業者は前条の規定にかかわらず、作業の性質上やむを得ない場合、又は安全な作業の遂行上必要な場合は、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて、当該とう乗設備に労働者を乗せることができると定められています。

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02

誤っているものは「定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で、作業半径やブーム長さにより変化する。」です。

選択肢1. アウトリガーは、移動式クレーンに掛ける荷重が当該移動式クレーンのアウトリガーの張り出し幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれる場合を除き、最大限に張り出すようにする。

正しいです。

 本文のような例外もありますが、アウトリガーは基本

 「最大限に張り出すようにする」ことを覚えておきましょう。

選択肢2. 巻過防止装置は、フック、グラブバケット等のつり具等の上面に接触するおそれのある物の下面との所定の間隔を確保できるように調整する。

正しいです。

 本文の通りです。

選択肢3. 定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で、作業半径やブーム長さにより変化する。

誤っています。

 「定格荷重」=つり上げ荷重からフック等のつり具の重量を差し引いた荷重です。

 後半の「作業半径やブーム長さにより変化する」は正しい記述です。

選択肢4. 作業の性質上やむを得ない場合は、労働者に安全帯などを使用し、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて労働者を乗せることができる。

正しいです。

 本文の通りです。 

参考になった数19

03

適当でないのは「定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で…」という記述です。
これは定格総荷重の説明に当たり、定格荷重の定義と混同しています。定格荷重は、定格総荷重からフック・つり具などの重量を差し引いた、実際に吊り上げられる荷の上限(荷そのものの重さ)を指します。

選択肢1. アウトリガーは、移動式クレーンに掛ける荷重が当該移動式クレーンのアウトリガーの張り出し幅に応じた定格荷重を下回ることが確実に見込まれる場合を除き、最大限に張り出すようにする。

適切です。 移動式クレーンは安定確保が最優先です。原則は最大張出しで、やむを得ず部分張出しにする場合は、張出し幅に対応した定格(荷重表)で運転します。趣旨として合っています。

選択肢2. 巻過防止装置は、フック、グラブバケット等のつり具等の上面に接触するおそれのある物の下面との所定の間隔を確保できるように調整する。

適切です。 いわゆる二ブロック防止で、上限接触の手前で動作し、規定の安全間隔を保つよう調整します。

選択肢3. 定格荷重は、つり上げ荷重にフック等のつり具の重量を加えた荷重で、作業半径やブーム長さにより変化する。

不適切です。 ここで示しているのは定格総荷重の考え方です。定格荷重=定格総荷重−(フック・つり具等)で、混同に注意が必要です。なお、作業半径・ブーム長さ等で定格が変化する点自体は正しいです。

選択肢4. 作業の性質上やむを得ない場合は、労働者に安全帯などを使用し、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて労働者を乗せることができる。

適切です。 原則、人のつり上げは行いませんが、代替手段がない等のやむを得ない場合に限り、作業床(つりかご)等の厳格な要件(計画、強度・安定、墜落制止、操作・合図、風速・停止距離管理など)を満たして限定的に実施可とされています。

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