1級土木施工管理技士 過去問
平成28年度 択一式
問91 (必須問題 問91)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成28年度 択一式 問91(必須問題 問91) (訂正依頼・報告はこちら)

リバウンドハンマ(JISA1155)を用いて既設コンクリートの強度を推定するための測定方法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 測定器の点検は、テストアンビルを用いて測定の前、一連の測定の後及び定められた打撃回数ごとに行う。
  • 1箇所の測定は、測定箇所の間隔を互いに25mm~50mm確保して9点測定する。
  • 測定面は、仕上げ層や上塗り層がある場合はこれを取り除かないでその状態で測定する。
  • 1箇所の測定で測定した測定値の偏差が平均値の20%以上になる値があれば、その反発度を捨て、これに変わる測定値を補うものとする。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問の通りです。リバウンドハンマーは、バネの硬さや内部の磨耗などが変化して、正しい測定結果が得られなくなっている場合があります。測定の前、一連の測定の後、及び定められた打撃回数ごとに点検が必要です。

2.設問の通りです。コンクリートの強度推定は、構造物を傷つけることなく簡単に実施することができることは優れていますが、実構造物のコンクリート強度を正確に推定できるわけではありません。従って、測定箇所、測定次要件を遵守する必要があります。

3. 誤りです。この他、湿潤状態のコンクリートで反発度を測定すると、気乾状態(含水率が平こう含水率に達した状態)で測定した状態と比較すると、測定される反発度が小さくなるため、乾燥した状態で行う必要があります。

4.設問の通りです。平均値の±20%を超えたものについては、データを削除し、その分だけ新たにデータを追加します。

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02

1→設問通りです。

測定器の点検(精度調整)は、テストアンビルを用います。

測定前と測定後にこの点検を行う必要があります。

2→設問通りです。

リバウンドハンマによる強度測定では、以下の通りです。

①測定点は9点とします。

測定箇所の間隔を互いに25㎜~50㎜とします。

③測定点の一つは部材端から50㎜以内とします。

3→誤りです。

リバウンドハンマによる強度測定では、強度を正しく測定するために

仕上げ層や上塗り層を取り除いて測定します。

4→設問通りです。

偏差が平均値の20%以上となっている測定値があれば、

その測定値は、採用せずに、代替となる測定値を再度求める必要があります。

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03

不適当なのは「測定面は、仕上げ層や上塗り層がある場合はこれを取り除かないでその状態で測定する。」です。 

リバウンドハンマでは、塗装・モルタル・レイタンスなどの仕上げ層は除去し、平滑で緻密なコンクリート面を作ってから測定するのが原則です。仕上げ層のままでは反発度が実際より高く/低く出るなど強度推定が不正確になります。

選択肢1. 測定器の点検は、テストアンビルを用いて測定の前、一連の測定の後及び定められた打撃回数ごとに行う。

これは適切な記述です。 リバウンドハンマはばね機構の摩耗や温度影響で指示がずれることがあります。テストアンビル測定前・測定後・所定回数ごとに点検し、基準値から外れる場合は調整や交換を行います。

選択肢2. 1箇所の測定は、測定箇所の間隔を互いに25mm~50mm確保して9点測定する。

これは適切な記述です。 反発痕同士が近過ぎると影響し合って値が乱れます。25~50mmの間隔をとり、一定範囲を複数点(例:9点)で打撃してばらつきを抑え、代表値を取る方法は標準的です。

選択肢3. 測定面は、仕上げ層や上塗り層がある場合はこれを取り除かないでその状態で測定する。

これは不適切な記述です。 塗装・上塗りモルタル・レイタンス等は除去し、必要に応じて砥石で研磨して平滑・清潔なコンクリート面を出してから測ります。仕上げ層のままでは反発度が偏るため、強度推定を誤らせる原因になります。

選択肢4. 1箇所の測定で測定した測定値の偏差が平均値の20%以上になる値があれば、その反発度を捨て、これに変わる測定値を補うものとする。

これは適切な記述です。 外れ値は平均値の±20%超などの基準で除外し、代替の測定を追加して所定点数を確保する運用が一般的です。局所欠陥や表面状態不良による異常値の混入を防ぐためです。

まとめ

リバウンドハンマの要点は、器差管理(テストアンビル点検)十分な点間隔と所定点数外れ値の除外、そして何より測定面の前処理(仕上げ層の除去と平滑化)です。これらを守ることで、既設コンクリートの反発度と強度推定の信頼性が高まります。

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