1級土木施工管理技士 過去問
平成29年度 択一式
問8 (選択問題 問8)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成29年度 択一式 問8(選択問題 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートの配合に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 締固め作業高さによる打込み最小スランプは、締固め作業高さが2mと0.5mでは、2mの方の値を小さく設定する。
  • 荷卸しの目標スランプは、打込みの最小スランプに対して、品質のばらつき、時間経過に伴うスランプの低下、ポンプ圧送に伴うスランプの低下を考慮して設定する。
  • 圧送において管内閉塞を生じることなく円滑な圧送を行うためには、できるだけ単位粉体量を減らす必要がある。
  • 高性能AE減水剤を用いたコンクリートは、水セメント比及びスランプが同じ通常のAE減水剤を用いたコンクリートに比較して、細骨材率を1〜2%小さく設定する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤りです。 スランプの値が大きくなるほど、流動性の高い生コンクリートになります。作業高さが2mの方のスランプ値を大きく設定します。

2.設問の通りです。スランプ値の損失を考慮しながら、若干余裕を持った値を取るようにします。

3.誤りです。単位粉体量を多くすると、圧送を円滑に行うことができるようになります。

4.誤りです。高性能AE減水剤を用いたコンクリートは、通常のAE減水剤を用いたコンクリートに比較して、細骨材率を 1 ~ 2 %大きく設定します。

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02

1→誤りです。

コンクリート打込み最小スランプは、締固め作業高さが高いほど

大きく設定します。

スランプとは、スランプコーンと呼ばれる高さ30㎝の型にコンクリートを入れて、その型を引き抜いた時に最初の高さ(30㎝)からどのくらい下がったか(スランプ)を示すものです

スランプ値が大きいコンクリートは、

軟らかいコンクリート(流動性のよい)コンクリートのことです。

2→設問通りです。

荷卸しの目標スランプは、

打込み最小スランプ+スランプロスを考慮して設定します。

3→誤りです。

圧送において管内閉塞を生じることなく円滑な圧送を行うためには、

できるだけ単位粉体量を所定量まで増やす必要があります。

4→誤りです。

高性能AE減水剤を用いたコンクリートは、

通常のAE減水剤を用いたコンクリートと比べて、細骨材率を1〜2%大きく設定します。

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03

適当なのは「荷卸しの目標スランプは、打込みの最小スランプに対して、品質のばらつき、時間経過に伴うスランプの低下、ポンプ圧送に伴うスランプの低下を考慮して設定する。」です。 実際の打込み時に必要なスランプを確保するため、荷卸し時点では余裕を見た目標スランプを設定します。ばらつきや時間・圧送によるスランプ低下を見込むのが基本です。

選択肢1. 締固め作業高さによる打込み最小スランプは、締固め作業高さが2mと0.5mでは、2mの方の値を小さく設定する。

これは不適当です。作業高さだけで一律に最小スランプを下げる考え方は適切ではありません。型枠・配筋の込み具合、部材寸法、締固め方法なども合わせて決めます。

選択肢2. 荷卸しの目標スランプは、打込みの最小スランプに対して、品質のばらつき、時間経過に伴うスランプの低下、ポンプ圧送に伴うスランプの低下を考慮して設定する。

これは適当です。現場到着から打込みまでにスランプロスが生じます。さらに製造・施工のばらつきもあるため、荷卸し時の目標値は打込みの最小必要値より高めに設定します。

選択肢3. 圧送において管内閉塞を生じることなく円滑な圧送を行うためには、できるだけ単位粉体量を減らす必要がある。

これは不適当です。圧送では管内壁を潤滑するペースト量(単位粉体量)が不足すると閉塞の原因になります。適切な粉体量・モルタル性状を確保することが重要です。

選択肢4. 高性能AE減水剤を用いたコンクリートは、水セメント比及びスランプが同じ通常のAE減水剤を用いたコンクリートに比較して、細骨材率を1〜2%小さく設定する。

これは状況に依存します。高性能AE減水剤を使うと流動性が向上するため、細骨材率をやや下げられることがある一方、骨材形状や要求性能によって最適値は変わります。常に1〜2%小さくすると断定するのは適切ではありません。

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