1級土木施工管理技士 過去問
平成29年度 択一式
問9 (選択問題 問9)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成29年度 択一式 問9(選択問題 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

暑中コンクリートに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 暑中コンクリートでは、練上がりコンクリートの温度を低くするために、なるべく低い温度の練混ぜ水を用いる。
  • 暑中コンクリートでは、練混ぜ後できるだけ早い時期に打ち込まなければならないことから、練混ぜ開始から打ち終わるまで1.5時間以内に行う。
  • 暑中コンクリートでは、練上がり温度が10℃上昇する場合、所要のスランプを得るために単位水量が2〜5%増加する。
  • 暑中コンクリートでは、コールドジョイントの発生防止のため、減水剤、AE減水剤及び流動化剤については標準形のものを用いる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問の通りです。なお、日平均気温が25℃を超える時期に施工することが想定される場合には、暑中コンクリートとして施工を行うことを標準としています。

2. 設問の通りです。遅延型AE減水剤を用いる場合でも、同様の1.5時間以内とします。

3.設問の通りです。 打込み時における気温が30℃を超えると、コンクリートの諸性状の変化が顕著になる点も注意が必要です。

4.誤りです。減水剤,AE 減水剤及び流 動化剤については遅延型のものを用いてコールドジョイントの発生を抑止します。

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02

1→設問通りです。

暑中コンクリートの練混ぜ水は、練上がりコンクリートの温度を

低くするために、なるべく低い温度にします。

暑中コンクリートとは、日平均気温が25℃を超える時期に施工するコンクリートのことです。

2→設問通りです。

暑中コンクリートは、練混ぜ後できるだけ早い時期に打ち込まなければいけません。

また、練混ぜ開始から打ち終わるまでは1.5時間以内とします。

3→設問通りです。

暑中コンクリートでは、練上がり温度が10℃上昇する場合、

スランプが2㎝~3㎝低下します。

所要スランプのを得るためには単位水量を2%〜5%増やしておく必要があります。

4→誤りです。

暑中コンクリートでは、コールドジョイントの発生防止のため、

遅延形の減水剤、AE減水剤及び流動化剤を使用します。

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03

不適当なのは「コールドジョイントの発生防止のため、減水剤、AE減水剤及び流動化剤については標準形のものを用いる。」です。 暑中ではコンクリートの硬化が早く進むため、作業時間を確保して打継ぎ不良を防ぐ目的で、遅延形(遅延効果のある)混和剤を使うのが基本です。標準形だけではスランプの保持が難しく、かえってコールドジョイントのリスクが高まります。

選択肢1. 暑中コンクリートでは、練上がりコンクリートの温度を低くするために、なるべく低い温度の練混ぜ水を用いる。

これは適当です。練混ぜ水の冷却は練上がり温度を下げる即効的な手段です。必要に応じて骨材の日覆い・散水氷の使用なども検討します。

選択肢2. 暑中コンクリートでは、練混ぜ後できるだけ早い時期に打ち込まなければならないことから、練混ぜ開始から打ち終わるまで1.5時間以内に行う。

これは概ね適当です。暑中は練混ぜから打込みまでの時間を短縮するのが原則で、一般的な目安として90分以内が示されます(条件によりさらに短縮が望ましい)。趣旨は早期打込みで合っています。

選択肢3. 暑中コンクリートでは、練上がり温度が10℃上昇する場合、所要のスランプを得るために単位水量が2〜5%増加する。

これは適当です。温度上昇で水要求量が増加し、ワーカビリティーが低下します。10℃上がると数%程度の水量増が必要になるのが一般的な傾向です。

選択肢4. 暑中コンクリートでは、コールドジョイントの発生防止のため、減水剤、AE減水剤及び流動化剤については標準形のものを用いる。

これは不適当です。暑中はスランプの保持打継ぎの回避が重要なため、遅延形や保持性能に優れたタイプの混和剤を選びます。標準形のみの使用は不利です。

まとめ

暑中コンクリートの基本は、温度を下げる(冷却)時間を短くする(迅速施工)ワーカビリティーを保つ(適切な混和剤)の三本柱です。特に混和剤の選定は遅延効果・保持性を重視し、標準形に固執しないことがコールドジョイント防止につながります。

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