1級土木施工管理技士 過去問
平成29年度 択一式
問12 (選択問題 問12)
問題文
中堀り杭工法及びプレボーリング杭工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
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問題
1級土木施工管理技士試験 平成29年度 択一式 問12（選択問題 問12） （訂正依頼・報告はこちら）
中堀り杭工法及びプレボーリング杭工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- プレボーリング杭工法では、地盤の掘削抵抗を減少させるため、掘削液を掘削ビットの先端部から吐出させるとともに、孔内を泥土化して孔壁の崩壊を防止する。
- 中掘り杭工法では、杭の沈設後、負圧の発生によるボイリングを引き起こさないよう、スパイラルオーガや掘削用ヘッドは急速に引き上げるのがよい。
- プレボーリング杭工法では、根固液は掘削孔の先端部から杭頭部までの孔壁周囲の砂質地盤と十分にかくはんしながら、所定の位置まで確実に注入する。
- 中掘り杭工法では、中間層が比較的硬質で沈設が困難な場合は、フリクションカッターを併用するとともに杭径以上の拡大掘りを行うのがよい。
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この過去問の解説 （3件）
01
2.誤りです。ボイリング防止のため、規定速度でスパイラルオーガを引き上げます。
3.誤りです。根固め液は、杭先端部の根固め部の砂質地盤と十分に攪拌しながら、所定の位置まで確実に注入します。
4.誤りです。フリクションカッターを使用する点は正しいですが、杭先端根固め施工時に拡大堀り、中間層での拡大堀りとあるのは不適当です。
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02
１→設問通りです。
プレボーリング杭工法の掘削液は、掘削ビットの先端部から吐出させます。
２→誤りです。
中掘り杭工法では、杭の沈設後、負圧の発生によるボイリングを防止するため、
スパイラルオーガや掘削用ヘッドはゆっくり引き上げなければなりません。
３→誤りです。
プレボーリング杭工法では、
掘削孔の先端部から杭頭部までの孔壁周囲の砂質地盤と十分に攪拌するのは、
根固め液ではなく、掘削液です。
４→誤りです。
中掘り杭工法では、杭径以上の拡大掘りは、
周辺地盤を乱し、杭の周面摩擦抵抗を低減させるため、
行ってはなりません。
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03
適当なのは「プレボーリング杭工法では、掘削液を先端から吐出させ、孔内を泥土化して孔壁の崩壊を防止する」です。掘削液（泥水・ポリマー液など）で掘削抵抗を下げつつ、孔壁に薄い膜を作って崩壊を防ぐ考え方です。
これは適当です。掘削液の循環により、掘削の滑りを良くし、坑壁に膜を形成して崩壊を抑えます。砂質地盤や地下水位の高い地盤でも安定した掘削がしやすくなります。
これは不適当です。急に引き上げると、孔内水位の変動で負圧が生じ、逆にボイリングや土砂の巻き上がりを招きます。ゆっくり均一に引き上げ、周辺地盤を乱さないことが大切です。
これは不適当です。根固液（セメントミルク等）は主として先端部や周面の所定範囲に確実に充填するもので、孔壁周囲の地盤全体をかくはんするものではありません。過度なかくはんは地盤を緩めるおそれがあります。
これは不適当です。硬質層での対策としてカッター併用はありますが、一般に杭径以上の大きな拡大掘りは周面支持力の低下や品質低下につながります。必要最小限の径で切削するのが基本です。
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