1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問9 (問題A ユニットb 問4)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問9(問題A ユニットb 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
- 土量の変化率Lは、土の運搬計画を立てるときに用いられ、地山の土量とほぐした土量の体積比を測定して求める。
- 土量の変化率Cは、土の配分計画を立てるときに必要であり、ほぐした土量と締め固めた土量の体積比を測定して求める。
- 土量の変化率の決め方には、簡易な測定方法から試験施工による方法、あるいは既往の工事の結果から推定する方法等がある。
- 土の掘削・運搬中の損失及び基礎地盤の沈下による盛土量の増加は、原則として土量の変化率に含まれない。
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この過去問の解説 (1件)
01
適当でない記述は、
「土量の変化率Cは、土の配分計画を立てるときに必要であり、ほぐした土量と締め固めた土量の体積比を測定して求める。」
と書かれている文です。
Cは本来、「締め固めた土量÷地山の土量」で定義され、ほぐした土量との比ではないからです。
土量の変化率Lは、一般に
L=ほぐした土量/地山の土量
と定義されます。
掘削してほぐされた土は、そのままダンプトラックなどで運搬する土量になります。そのため、Lは土の運搬計画で重要な指標として使われます。
文中では「地山の土量とほぐした土量の体積比」と述べており、Lの定義と用途の説明として妥当です。
土量の変化率Cは、
C=締め固めた土量/地山の土量
と定義されます。
この文では「ほぐした土量と締め固めた土量の体積比」としており、地山の土量ではなく、ほぐした土量を基準にしているかのような書き方になっています。
Cは、盛土として完成したときの体積(締固め土量)と、もともとの地山体積との比を見る指標であり、ほぐした土量との比で求めるものではありません。
土の配分計画にCが必要だという部分はよいのですが、求め方の説明が間違っているので、この選択肢が適当でない内容になります。
土量の変化率は、現場ごとに土質や状態が違うため、理論値だけでなく実績をもとに決めることが重要です。
実際の考え方としては、
・簡易な現場試験や室内試験でおおよその値をつかむ
・試験施工を行い、実際の掘削・盛土の結果からLやCを求める
・類似現場の施工実績から推定する
といった方法が用いられており、これは参考資料にも示されています。
したがって、この文の内容は土量変化率の決め方として適切です。
LやCは、地山・ほぐし・締固めという土の状態の違いによる体積の変化だけを表す指標です。
一方で、掘削や運搬中にこぼれて失われる土量や、基礎地盤が沈下したために追加で盛らなければならない土量は、施工上の損失や追加分であり、土の状態変化そのものではありません。
そのため、これらは原則として土量の変化率には含めず、別途、ロスや沈下分として考慮します。
この説明は、一般的な扱いと一致しています。
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