1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問31 (問題A ユニットc 問11)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問31(問題A ユニットc 問11) (訂正依頼・報告はこちら)
- 重力式コンクリート擁壁工は、施工にあたって擁壁背面の水を排除するために水抜き孔を水平に設置する。
- もたれ式コンクリート擁壁工は、斜面崩壊を直接抑止することが困難な場合に、斜面脚部から離して設置される擁壁である。
- プレキャスト法枠工は、地山に金網等で作成した枠を張り付け、モルタル等を直接吹き付けるため、凹凸のある不整形な斜面にも施工できる工法である。
- 現場打ちコンクリート枠工は、切土法面の安定勾配が取れない場合や湧水をともなう場合等に用いられ、桁の構造は一般に鉄筋コンクリートである。
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この過去問の解説 (1件)
01
適当なのは、現場打ちコンクリート枠工について述べた記述です。
切土法面の勾配をゆるくできない場合や、湧水があって不安定になりやすい斜面で、鉄筋コンクリートの枠を現場で打設して斜面を押さえる工法として使われます。
重力式擁壁では、背面に水圧がたまらないように水を逃がすことがとても重要です。
そのために水抜き孔を設けますが、一般的には擁壁の背面側から前面側に向かって、わずかに下り勾配をつけて設置します。
もし「水平」にしてしまうと、内部に泥や砂がたまりやすく、水がスムーズに抜けません。
この記述は「水平に設置する」としているので、内容が不適切です。
もたれ式擁壁は、
斜面の脚部に接して設置し、斜面や土の重さを受けながら自重でもたれかかるようにして土を支える擁壁
というイメージの工法です。
この記述では「斜面脚部から離して設置される」と書かれており、位置関係が逆になっています。
斜面から離して設置するのは、「待ち受け擁壁」など別のタイプの考え方に近く、もたれ式擁壁の説明としては不適切です。
ここでは「金網を張り付けてモルタルを吹き付ける」と説明していますが、これはモルタル吹付工や吹付枠工のイメージに近い内容です。
プレキャスト法枠工は、
・工場であらかじめ作ったコンクリート枠(プレキャスト部材)を斜面に据え付ける工法
・ある程度整形された斜面に据え付けるのが前提で、凹凸が激しい不整形斜面への追従性は高くない
という特徴があります。
そのため、この選択肢は工法の説明が別の工種と混ざっており、適切ではありません。
現場打ちコンクリート枠工の主な特徴は次のとおりです。
・切土斜面を十分にゆるい勾配にできない(=急勾配にせざるを得ない)場合や、斜面から湧水が出て不安定になりやすい場合に用いられる。
・現場で型枠を組み、鉄筋コンクリートの枠を打設して、斜面を格子状に押さえる構造とする。
・法枠の中には植生を入れたり、モルタルを詰めたりして、斜面の保護や補強に役立てる。
この説明は、現場打ちコンクリート枠工の用途と構造を押さえており、内容が一致しており、適切です。
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