1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問33 (問題A ユニットc 問13)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問33(問題A ユニットc 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

道路のアスファルト舗装における上層路盤の施工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 粒度調整路盤は、材料分離に留意しながら粒度調整路盤材料を均一に敷き均し、材料が乾燥しすぎている場合は、液性限界付近の状態で締め固めて仕上げる。
  • セメント安定処理路盤は、敷き均した路盤材料は速やかに表面を整え、セメントの硬化が始まる前までに締固めを完了することが重要である。
  • 加熱アスファルト安定処理路盤は、一般にモータグレーダを用いて敷き均すが、それ以外で敷き均す場合は、材料の分離に留意する。
  • 石灰安定処理路盤は、前日の施工端部を垂直に切り取り、各々新しい材料を打ち継ぐことで、横方向の施工継目を施工する。

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この過去問の解説 (2件)

01

「セメント安定処理路盤」についての説明が、基準類と合っている内容です。他の選択肢は、含水比の考え方や施工方法の説明に誤りがあります。

選択肢1. 粒度調整路盤は、材料分離に留意しながら粒度調整路盤材料を均一に敷き均し、材料が乾燥しすぎている場合は、液性限界付近の状態で締め固めて仕上げる。

この記述は誤りです。

粒度調整路盤(砕石などの粒状路盤)の締固めで重要なのは、「最適含水比付近」で締め固めることです。

最適含水比は、締固め試験などで求めた「一番よく締まる水分量」であり、路盤工の基準でも修正CBR試験で求めた最適含水比付近で締固めるとされています。

一方、液性限界は粘性土の性質を表す指標で、水をかなり多く含んだ泥状の状態になる水分量です。そこまで水を入れると、路盤材はドロドロになり、強度は出ません。

→ 粒度調整路盤を「液性限界付近」で締め固めるという説明は、含水比の考え方を取り違えているので不適切です。

選択肢2. セメント安定処理路盤は、敷き均した路盤材料は速やかに表面を整え、セメントの硬化が始まる前までに締固めを完了することが重要である。

セメント安定処理路盤では、土や砕石にセメントを混ぜて路盤をつくります。

セメントは水と反応して時間とともに硬化が進むので、
①材料を敷き均す
②素早く表面を整形する
セメントの硬化が始まる前に締固めを終える
という流れが基本です。

道路施工に関する指針でも、「セメント安定処理の場合は硬化が始まる前までに締固めを完了することが重要」と明記されています。

→ セメント安定処理路盤の施工のポイントを正しく説明しているので、適切な記述です。

選択肢3. 加熱アスファルト安定処理路盤は、一般にモータグレーダを用いて敷き均すが、それ以外で敷き均す場合は、材料の分離に留意する。

この記述は不適切です。

加熱アスファルト安定処理路盤は、アスファルトを混ぜた加熱混合物を使います。

その敷均しは、一般にはアスファルトフィニッシャ(舗装用の敷均し機械)で行うのが標準です。

「モータグレーダを用いることもあるが、一般的にはアスファルトフィニッシャで行う」とされています。

この選択肢は「一般にモータグレーダを用いて敷き均す」としているため、主役の機械を取り違えており、適切ではありません。

選択肢4. 石灰安定処理路盤は、前日の施工端部を垂直に切り取り、各々新しい材料を打ち継ぐことで、横方向の施工継目を施工する。

この記述は一部が基準と異なり、不適切です。

セメント・石灰安定処理路盤の横方向の施工継目の扱いは、材料によって違います。

セメント安定処理の場合:前日の施工端部を垂直に切り取り、そこに新しい材料を打ち継ぐ。

石灰安定処理の場合:前日の施工端部を乱して(かきほぐして)、そこへ新しい材料を打ち継ぐ。

この選択肢では、石灰安定処理路盤について「垂直に切り取り」と書いており、セメントの場合の方法を書いてしまっている状態です。

→ 石灰安定処理路盤の施工継目の説明としては内容が違うので、適切ではありません。

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02

道路のアスファルト舗装で使う上層路盤の施工について、四つの記述から実態と合っているものを選ぶ問題ですね。

取り扱いポイントは、含水比管理、硬化材を使う場合のタイミング、敷均し機械、施工継目の処理の四つに分かれていて、それぞれ材料・工法ごとに正しい組合せが決まっています。

四肢を順に当てていくと、セメント安定処理路盤の硬化前締固めについての記述が指針どおりで素直に整合していることが見えてきます。

選択肢1. 粒度調整路盤は、材料分離に留意しながら粒度調整路盤材料を均一に敷き均し、材料が乾燥しすぎている場合は、液性限界付近の状態で締め固めて仕上げる。

粒度調整路盤に使う砕石系の路盤材料は、現場での締固めにあたって最適含水比付近の水分状態に整えるのが基本です。

修正CBR試験や現場の締固め試験で求まる最適含水比に合わせて散水・乾燥を調整し、所定の締固め度を得るというのが舗装施工便覧の標準です。

記述で持ち出されている「液性限界付近」は粘性土の塑性指標で、路盤材を泥状にしてしまう水分量に近く、そこで締め固めると逆に強度が出ません。

含水比の管理ラインが取り違えられているので、適当でない選択肢に当たります。

選択肢2. セメント安定処理路盤は、敷き均した路盤材料は速やかに表面を整え、セメントの硬化が始まる前までに締固めを完了することが重要である。

セメント安定処理路盤は、路盤材料にセメントを混合した時点から水和反応が始まっていくため、時間とともに硬化が進行する性格を持っています。

そのため、敷き均しが終わったら速やかに表面を仕上げ、セメントの硬化が本格的に始まる前に締固めを完了する、という段取りが施工上の決まりごとになっています。

硬化が進んでから締め固めようとすると、結合構造が壊れて所定の強度発現が得られないリスクがあるため、時間管理が要のポイントです。

記述は舗装施工便覧の整理どおりで、適当な内容に当たります。

選択肢3. 加熱アスファルト安定処理路盤は、一般にモータグレーダを用いて敷き均すが、それ以外で敷き均す場合は、材料の分離に留意する。

加熱アスファルト安定処理路盤は、アスファルト混合物を路盤材として用いる工法で、表層舗装と同様に温度低下までの時間制約があります。

そのため、敷き均しには一般的にアスファルトフィニッシャを用いて、層厚を均等にしながら短時間で展開していくのが標準で、モータグレーダが主役になることはありません。

記述では「一般にモータグレーダを用いて敷き均す」と書かれていて、主役の機械の取り違えがあります。

このため、適当でない選択肢に当たります。

選択肢4. 石灰安定処理路盤は、前日の施工端部を垂直に切り取り、各々新しい材料を打ち継ぐことで、横方向の施工継目を施工する。

石灰安定処理路盤の横方向の施工継目は、前日の施工端部の表層を一度かきほぐして、そこに新しい材料を打ち継ぐ流れで一体化させていきます。

「前日の施工端部を垂直に切り取り、新しい材料を打ち継ぐ」のはセメント安定処理路盤の場合の取扱いで、石灰系とセメント系とで継目処理の方法は分かれています。

記述ではこの二つが入れ替わってしまっていて、石灰安定処理の説明としては適当でない選択肢に当たります。

まとめ

上層路盤の施工問題では、(1)粒度調整路盤は最適含水比、(2)セメント安定処理は硬化前に締固め完了、(3)加熱アスファルト安定処理はアスファルトフィニッシャ、(4)石灰安定処理は端部かきほぐし、セメント安定処理は端部垂直切取り、という整理を頭に置いて当てていくと判定が早くなります。

本問のように、含水比指標・機械の主役・継目処理の組合せをすり替えてくる引っかけが並ぶときは、四つそれぞれの定型処理を一行ずつ書き出して照合すると、ズレに気づきやすくなりますね。

セメント安定処理の硬化前締固め完了、というキーフレーズを覚えておけば、本問のような問題で迷うことが減ります。

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