1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問35 (問題A ユニットc 問15)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問35(問題A ユニットc 問15) (訂正依頼・報告はこちら)
- オーバーレイ工法は、施工に先立ち既設アスファルト舗装の破損箇所を状況に応じて補修しておく必要があり、破損の原因が路床路盤の欠陥による場合は局部的に打ち換える。
- 加熱アスファルト混合物をシックリフト工法で舗設する場合の打換え工法は、即日交通開放すると交通開放後早期にわだち掘れが生じることがあるので、舗装を冷却する等の対策をとることが望ましい。
- 路上表層再生工法は、新たなアスファルト混合物の使用量が少ないほど、気象条件の影響を受けやすく、温度低下も早いのでアスファルト混合物の保温対策を行って既設表層も十分に加熱して速やかに締め固める。
- コンクリート床版上の切削オーバーレイ工法は、床版の不陸のため舗装厚さが一定でない場合、既設舗装を切削する際に床版も切削して不陸をなくしておく。
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この過去問の解説 (2件)
01
適当でないのは、
「コンクリート床版上の切削オーバーレイ工法で、床版の不陸をなくすために床版自体も切削する」
という内容の記述です。
切削オーバーレイ工法では、切削するのは既設アスファルト舗装の層であり、コンクリート床版そのものを切削して不陸を直すことはしません。床版の不陸は、原則として補修やレベリング層で調整します。
オーバーレイ工法は、既存の舗装の上に新しいアスファルト層をかぶせる工法です。ただし、壊れ方の原因によっては、上からかぶせるだけでは不十分です。
ひび割れやわだち掘れの原因が、路盤や路床の弱さにある場合、その上に新しい層を重ねても、下の弱点がそのまま残るので、早期に再破損するおそれがあります。
そのため、その部分の舗装・路盤を局部的に打ち換える(掘って入れ替える)、その上でオーバーレイを行う
という手順が必要になります。
この選択肢は、その考え方に合っていて適切です。
シックリフト工法は、通常よりも厚く一度にアスファルト混合物を舗設する工法です。
厚い層を一度に打つと、
・内部まで冷えるのに時間がかかり、内部が柔らかい状態が長く続く
・その状態で重い交通を通すと、早い時期にわだち掘れが発生しやすい
という問題が起こります。
そのため、即日交通開放が必要な場合には、
◯散水などで表面を冷却する
◯開放する車両の種類・通行時間を一時的に制限する
などの対策をとることが望ましいです。
この選択肢の説明は、その注意点を押さえていて妥当です。
路上表層再生工法は、既設舗装の表層を
加熱・かきほぐし、必要に応じて新材(新しいアスファルト混合物や再生用材料)を加えそれを再度敷き均して締め固める
という工法です。
ここで、新材の量が少ないということは、
全体の熱量(持っている熱の量)が少なくなる・その結果、気温や風の影響を受けやすく、温度が早く下がる
ということを意味します。
アスファルトは温度が下がると締め固めにくくなり、十分な密度が出にくくなります。
そのため、以下がポイントになります。
・保温対策(運搬・敷均し時の温度低下を防ぐ工夫)を行う
・既設表層も十分に加熱し、
・できるだけ早く締め固めを完了する
この選択肢の内容は、路上再生工法の施工上のポイントとして適切です。
コンクリート床版上の切削オーバーレイ工法では、基本的な考え方は次のとおりです。
切削するのは、既設のアスファルト舗装の層です。
コンクリート床版は構造部材なので、原則として切削しません。
(どうしても必要な場合は、別途床版補修工として扱います。)
床版の不陸(でこぼこ)のために舗装厚さが一定でない場合、通常は
不陸を補修する、アスファルトのレベリング層(調整層)を設ける
といった方法で調整します。
この選択肢のように、「床版自体を切削して不陸をなくす」とするのは、床版の耐力を損なう危険な施工につながるため、適切ではありません。
そのため、この選択肢が「適当でないもの」に該当します。
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02
道路アスファルト舗装の補修工法について、四つの記述から実態と合わないものを選ぶ問題ですね。
オーバーレイ、シックリフト打換え、路上表層再生、コンクリート床版上の切削オーバーレイと、補修方法のレパートリーが並んでいて、それぞれ「どこをどう削り、どこを足すのか」という処理対象がきちんと押さえられているかが判定軸になります。
四肢のうち、コンクリート床版上の取扱いに違和感があるので、ここを軸に絞り込んでいきます。
オーバーレイ工法は既設舗装の上に新しいアスファルト混合物を重ねていく補修ですが、ひび割れやわだち掘れの原因が路床・路盤側にある場合は、上に重ねるだけでは下層の弱点がそのまま残ってしまいます。
そのため、原因部位については局部打換え(その範囲だけ舗装と路盤を撤去して入れ替える)を先行させたうえで、その上にオーバーレイを行うのが定型の流れです。
記述で述べられている前処理の方針はそのまま実務の手順で、適当な内容に当たります。
シックリフト工法は1層あたりの舗設厚さを厚くとる工法で、内部まで冷えるのに時間がかかるため、即日交通開放すると内部が温かいうちに重荷重が載って早期にわだち掘れが出ることがあります。
そのため、即日開放を行う場合は、散水や送風で舗装を冷却したり、交通開放の条件を一時的に絞ったりといった対策をとるのが望ましい、というのが施工要領で挙げられる注意点です。
記述の方針は標準的な扱いそのもので、適当な内容に当たります。
路上表層再生工法は、既設表層を加熱・かきほぐして、必要に応じて新材を加えながら現位置で再仕上げをする工法です。
新材の量が少ない条件では、現場での熱量が抑え気味になり、気温や風による温度低下の影響を受けやすくなるため、運搬・敷均し時の保温、既設表層の十分な加熱、そして締固めまでの時間短縮を組み合わせる必要があります。
記述の対応策は路上表層再生の実務上のポイントと整合していて、適当な内容に当たります。
コンクリート床版上の切削オーバーレイ工法では、切削の対象になるのはあくまで既設のアスファルト舗装層側で、構造部材であるコンクリート床版そのものに切削刃を入れて削ることはしません。
床版の不陸が原因で舗装厚が不均一になっている場合は、まず床版側の段差や凹凸を別工種で補修するか、舗装側でレベリング層を入れて厚さを調整する、というのが標準の進め方になります。
記述では「既設舗装を切削する際に床版も切削して不陸をなくしておく」とされていて、床版を切削対象に含めてしまっているところが食い違いです。
床版の耐力低下に直結しかねない取扱いなので、これが適当でない選択肢に当たります。
舗装の補修工法は、(1)何を残して、(2)どこを削り、(3)どこを新しく載せるか、という三点セットで整理しておくと、本問のように工法と対象部位の取り違えが入った問題でも判別が早くなります。
切削するのはあくまで既設アスファルト層、コンクリート床版は構造部材として削らない、という線引きを覚えておけば、似たタイプの引っかけが出てきたときも迷わずに済みますね。
各補修工法の対象範囲と前処理のセットを並べて頭に入れておくと、舗装補修まわりは安定して取りに行けます。
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