1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問36 (問題A ユニットc 問16)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問36(問題A ユニットc 問16) (訂正依頼・報告はこちら)
- プライムコートは、補修工事等で既設舗装を施工の基盤とする場合は、浸透水による剥離への対策を検討する必要があり、下層の防水処理としての役割が期待されている。
- 混合物の締固めは、供用後の耐久性及び機能性に大きく影響を及ぼすため、所定の締固め度を確保することが特に重要である。
- ポーラスアスファルト混合物は、敷均し後の温度低下が早いため、設定した温度で締固めが行えるよう敷均し終了後、速やかに初転圧を行う。
- 継目は、よく清掃したのち加温を行い、敷き均したポーラスアスファルト混合物を締め固めて、相互に接着させる。
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この過去問の解説 (2件)
01
適当でないのは、
【プライムコートは下層の防水処理としての役割が期待されている】と説明している選択肢です。
プライムコートは、本来【未舗装の路盤(砕石など)を固めて上のアスファルト層とよくなじませるためのもの】であり、【既設舗装の上で防水層として使うものではない】からです。
プライムコートは、もともと【砕石路盤などの未舗装の路盤表面に浸み込ませて、粒子を固め、上のアスファルト層とのなじみを良くする】目的で使うものです。
既設アスファルト舗装やコンクリート版の上に新しい舗装を重ねるときに使うのは【タックコート(粘着層)】であり、こちらは【上下層を密着させるための薄いアスファルト散布】です。
排水性舗装(ポーラスアスファルト)の場合、【浸透した水が下の層に悪影響を与えないように、防水層や密粒度舗装層などで対策する】ことがありますが、その役割をプライムコートに期待するのは誤りです。
したがって、「下層の防水処理としての役割が期待されている」という説明が不適当な内容です。
ポーラスアスファルト混合物は、【空隙(すき間)が多い構造】で排水性や騒音低減などの機能を発揮します。
しかし、締固め不足だと【骨材がバラバラになりやすく、はく落・わだち掘れが起きやすい】状態になります。
逆に締め過ぎると空隙がつぶれ、【排水性や騒音低減の機能が低下】します。
そのため、設計で決められた【所定の締固め度(=所定の空隙率が得られるような締固め状態)】を確保することがとても重要です。
この選択肢は、締固めが【耐久性と機能性に大きく影響する】という点を押さえており、適切な内容です。
ポーラスアスファルト混合物は、空隙が多いため、【空気に触れる表面積が大きく、熱が逃げやすい】という特徴があります。
その結果、通常の密粒度アスファルト混合物よりも【敷き均したあとの温度低下が早い】です。
温度が下がり過ぎると、アスファルトが硬くなってしまい、【ローラで締め固めても十分な密度・空隙状態が得られなくなる】おそれがあります。そのため、敷均しが終わったらすぐに初転圧を開始し、設定した温度範囲のうちに締固めを完了させることが求められます。
この選択肢の説明は、ポーラスアスファルトの特徴と施工上の注意点に合っており、適切です。
舗装の【縦継目・横継目】部分は、施工が悪いと【すき間から水が入りやすく、損傷が集中しやすい】弱点になります。
ポーラスアスファルト舗装では特に、継目から水が入り込むと【剥離・損傷の原因】になるため、継目処理が重要です。
そのため、継目部では
- 既設側を【よく清掃】して土砂やほこりを取り除き、
- 必要に応じて【加温(継目ヒータなど)】やタックコートにより表面を活性化させ、
- そこに新しいポーラスアスファルト混合物を敷き、ローラでよく締め固めて【両側を一体的に接着させる】
という施工を行います。
この選択肢の説明も、実務の標準的な考え方と整合しています。
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02
道路の排水性舗装に使うポーラスアスファルト混合物の施工について、四つの記述から実態と食い違うものを選ぶ問題ですね。
プライムコート、締固め、温度管理、継目処理という四項目を順に当てていきますが、特にプライムコートの役割が他工種と入れ替わっていないかが本問の判別ポイントになります。
排水性舗装は水を意識した管理が増える分、各層の役割をきちんと整理しておくことが効いてきます。
プライムコートは、もともと砕石路盤などの未舗装の路盤面に浸透させて、粒子の表面を結びつけながら上のアスファルト層との付着を確保する目的で散布するものです。
既設舗装の上にオーバーレイや排水性舗装を重ねる場合は、層間付着を確保するためのタックコートが使われ、プライムコートを上塗りすることは想定されていません。
また、排水性舗装で下層の防水処理が必要な場合は、別途防水層を計画したり、密粒度アスファルトをベースに採用したりするのが標準で、プライムコート自体に下層防水の役割を期待することはありません。
記述では「プライムコートに下層の防水処理としての役割が期待されている」とされていて、用途の取り違えが含まれているため、適当でない選択肢に当たります。
ポーラスアスファルト混合物は、空隙率を高く取って排水性や騒音低減といった機能を引き出す構造を持っていますが、その機能と耐久性は仕上がりの締固め度(空隙率)によって直接決まります。
締固め不足だと骨材飛散や早期はく落、わだち掘れに、過度な締固めだと空隙の閉塞による機能低下につながるため、所定の締固め度に揃えること自体が品質確保の肝になります。
記述の方針はポーラスアスファルト施工の基本どおりで、適当な内容に当たります。
ポーラスアスファルト混合物は空隙が多く表面積も大きいので、敷き均した後の放熱が密粒度アスファルトより速く、設定した転圧温度帯を確保できる時間が短い性格があります。
そのため、敷均し終了後はあらかじめ計画した転圧温度を逃さないうちに初転圧に入り、続く二次・仕上げ転圧までを段取りよく進めるのが標準のやり方になります。
記述の整理は施工要領そのままで、適当な内容に当たります。
排水性舗装の縦・横の継目は、清掃が不十分だったり接着が弱かったりすると、その隙間に水が浸入して下層側のはく離やひび割れの起点になりやすい部位です。
そのため、既設側を十分に清掃したうえで継目ヒータなどで加温し、新しいポーラスアスファルト混合物を載せてしっかり締め固め、両側を一体的に接着させるという流れが定着しています。
記述の内容は継目処理の標準的な手順で、適当な内容に当たります。
排水性舗装まわりでは、プライムコートは未舗装路盤用、タックコートは舗装層間用、防水処理は別工種、という役割分担を一度整理しておくと、本問のように層関連の用語を入れ替えてくる引っかけにも判定が早くなりますね。
ポーラスアスファルトは温度低下が早い、空隙の管理が命、継目は水の入口にしない、というキーフレーズを並べて覚えておくと、似た構成の設問でも安定して取りに行ける形になります。
各補助材の役割を取り違えていないかを最初にチェックする習慣をつけておくのがおすすめです。
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