1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問45 (問題A ユニットc 問25)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問45(問題A ユニットc 問25) (訂正依頼・報告はこちら)

港湾における浚渫工事のための事前調査に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 土質調査は、海底土砂の硬さや強さ、また、その締まり具合や粒の粗さを調査するために、一般的に粒度分析、比重試験、標準貫入試験を実施する。
  • 水質調査は、浚渫中の海水汚濁の原因がバックグラウンド値か浚渫による濁りかを確認する目的で、事前及び浚渫中に調査を実施する。
  • 潜水探査は、磁気探査での磁気異常地点の異常物を確認するために行う作業であり、機雷等の危険物を発見した場合には、再埋没をしないように移動し、所轄の関係機関に報告する。
  • 経層探査は、磁気探査機器の探知距離より深い深度まで浚渫工事を行う場合に実施するものであり、一回探査をして安全深度まで掘削を行い、更にもう一度探査を実施する。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で適当でないのは、「潜水探査で機雷等の危険物を発見した場合に、それを移動する」としている記述です。
危険物を見つけたときは、位置を確認して関係機関へ通報するのであって、潜水作業者が勝手に移動してはいけません。

選択肢1. 土質調査は、海底土砂の硬さや強さ、また、その締まり具合や粒の粗さを調査するために、一般的に粒度分析、比重試験、標準貫入試験を実施する。

この記述は適切です。

浚渫工事では、海底土砂がどのくらい硬いか・締まっているか・粒度が細かいか粗いかを把握する必要があります。

そのために、粒度分析(砂・シルト・粘土などの割合)、比重試験(土粒子の比重)などを行います。

また、ボーリング孔を利用して標準貫入試験(N値)を行えば、地盤の強さや締まり具合も把握できます。

選択肢2. 水質調査は、浚渫中の海水汚濁の原因がバックグラウンド値か浚渫による濁りかを確認する目的で、事前及び浚渫中に調査を実施する。

この記述も適切です。

海の水は、もともとある程度のにごり(バックグラウンド)を持っています。

浚渫を始めると、工事による濁りも加わるため、

工事前に周辺の水質を測ってバックグラウンド値を把握し、

工事中も水質を測って、浚渫によるにごりかどうかを確認します。

その結果をもとに、必要なら工法を見直したり、濁り防止対策を強化したりします。

選択肢3. 潜水探査は、磁気探査での磁気異常地点の異常物を確認するために行う作業であり、機雷等の危険物を発見した場合には、再埋没をしないように移動し、所轄の関係機関に報告する。

この記述が適当でない内容です。

磁気探査で磁気異常が見つかった場所を、潜水士が潜って直接確認すること自体は、潜水探査として正しい流れです。

しかし、機雷などの危険物を発見した場合に、潜水士がそれを移動させることは極めて危険です。

実際には、

危険物の位置や状況を確認・標識し、

自分では動かさずに所轄の関係機関(自衛隊や海上保安庁など)に通報する、
という対応になります。

選択肢4. 経層探査は、磁気探査機器の探知距離より深い深度まで浚渫工事を行う場合に実施するものであり、一回探査をして安全深度まで掘削を行い、更にもう一度探査を実施する。

この記述は適切です。

磁気探査機器には、探知できる深さ(探知距離)に限界があります。

そのため、深い浚渫を行うときには、

まず現在の海底面を対象に磁気探査を行い、安全深度まで浚渫する。海底が下がった後、再び磁気探査を行い、さらに深い部分に危険物がないか確認する。
というように、浚渫と探査を段階的に繰り返す「経層探査」が行われます。

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02

港湾における浚渫工事のための事前調査について、四つの記述から実態と食い違うものを選ぶ問題ですね。

土質調査、水質調査、潜水探査、経層探査と、浚渫工事で事前に押さえておく項目が網羅されているので、それぞれの目的と手順をひとつずつ確認していきます。

四肢を当てていくと、潜水探査で危険物が見つかったときの取り扱いに違和感が出てきます。

選択肢1. 土質調査は、海底土砂の硬さや強さ、また、その締まり具合や粒の粗さを調査するために、一般的に粒度分析、比重試験、標準貫入試験を実施する。

浚渫対象となる海底土砂の硬さ、強さ、締まり具合、粒の粗さを把握するために、粒度分析や比重試験、ボーリング孔を利用した標準貫入試験などを組み合わせて実施します。

こうした土質特性のデータは、適切な浚渫工法や使用機械の選定、浚渫能力の見積もりに直結する基本情報になります。

記述の方針は土質調査の標準的な進め方どおりで、適当な内容に当たります。

選択肢2. 水質調査は、浚渫中の海水汚濁の原因がバックグラウンド値か浚渫による濁りかを確認する目的で、事前及び浚渫中に調査を実施する。

海域には、もともとの自然由来のにごりがあるので、浚渫中の汚濁がそのバックグラウンド値の範囲なのか、工事に起因する濁りなのかを切り分けて確認する必要があります。

そのため、工事前に現況の水質を測ってベースラインを把握し、浚渫中も継続して水質をモニタリングしていく、というのが標準的な進め方になります。

記述の整理は環境影響評価の運用とも整合していて、適当な内容に当たります。

選択肢3. 潜水探査は、磁気探査での磁気異常地点の異常物を確認するために行う作業であり、機雷等の危険物を発見した場合には、再埋没をしないように移動し、所轄の関係機関に報告する。

潜水探査自体は、磁気探査で異常を示した位置に潜水士が降りて、現物を視認・確認する手続きで、ここまでは記述の通りで違和感はありません。

ただし、機雷など危険物を発見したときの対応として、潜水士が現物を動かす操作は重大事故に直結するため、現場では絶対に行いません。

記述では「再埋没をしないように移動し、所轄の関係機関に報告する」となっていますが、正しくは現物を動かさずに位置と状況を記録し、海上保安庁や自衛隊といった所轄の関係機関に通報するという手順です。

移動という対応が含まれている点で、適当でない選択肢に当たります。

選択肢4. 経層探査は、磁気探査機器の探知距離より深い深度まで浚渫工事を行う場合に実施するものであり、一回探査をして安全深度まで掘削を行い、更にもう一度探査を実施する。

磁気探査機器には探知距離の限界があるので、深い浚渫を計画する場合は、現況海底面から探知できる範囲をまず探査して安全深度まで掘削し、海底が下がった段階で再度磁気探査を行う、という階段状の進め方をとります。

これが「経層探査」と呼ばれる手順で、浚渫の進行と探査の組合せで安全を担保していく流れになっています。

記述の方針は港湾工事の安全管理として標準的で、適当な内容に当たります。

まとめ

浚渫工事の事前調査では、土質と水質の把握だけでなく、磁気探査と潜水探査による「危険物の有無」の確認までセットで運用されるところがポイントになります。

本問のように、危険物の取扱いに「移動」が混ぜ込まれていれば、それだけで安全管理の方針と食い違うサインになるので、見つけ次第切り捨てに行く読み方が手堅いですね。

港湾の現場では、安全第一の運用とそれを支える調査・通報体制をセットで覚えておくと、似たタイプの問題でも軸がぶれにくくなります。

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