1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問47 (問題A ユニットc 問27)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問47(問題A ユニットc 問27) (訂正依頼・報告はこちら)
- スラブ軌道は、プレキャストコンクリートスラブを高架橋等の堅固な路盤に据え付けたもので、保守作業の軽減を図ることができ、敷設後の敷設位置の修正も容易である。
- レールは温度変化によって伸縮を繰り返すため、レールの継目部に遊間を設けることで処理し、遊間の整正はレールの伸縮の著しい夏期及び冬期に先立ち行うのが適当である。
- バラストは、列車通過のたびに繰り返しこすれ合うことにより、次第に丸みを帯び軌道に変位が生じやすくなるため、丸みを帯びたバラストは順次交換する必要がある。
- レールが損傷する原因として、レールの製造不良、取扱い不良、軌道の保守不良、長期間使用による疲労、電食、腐食等が挙げられ、一般的には、複数の原因が競合し発生する。
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題で適当でない記述は、スラブ軌道の敷設位置の修正が容易と書いてある記述です。
スラブ軌道は保守が少なくて済むことが長所ですが、一度つくってしまうと位置の修正はむしろ難しいという性質があります。
この記述が適当でない内容です。
スラブ軌道は、プレキャストコンクリートスラブを堅固な構造物の上に直接設置する軌道で、
バラスト軌道に比べて、雑草取りや突き固めなどの保守が少なくて済むという長所があります。その一方で、位置を直したいときの自由度は小さいです。
バラスト軌道なら、バラストを突き固めたり足したりして、ある程度簡単にレール高さや通りを調整できますが、スラブ軌道はコンクリート構造なので、敷設後の修正はむしろ手間がかかります。
したがって、
「保守作業の軽減を図ることができる」まではよいのですが、
「敷設後の敷設位置の修正も容易である」という部分が不適切です。
この記述は適切です。
レールは温度が高いと伸び、低いと縮む性質があります。
継目のある軌道では、その伸び縮みを逃がすために、継目部に遊間(すき間)を設けています。遊間が小さすぎるとレールが縮めず座屈の原因になり、大きすぎると継目での衝撃が増えます。
そのため、夏・冬など温度変化が大きくなる前に遊間を点検・調整するという考え方は適切です。
この記述も適切です。
バラストは本来、角ばった砕石を使います。角があることで、石同士がかみ合い、レールやまくらぎをしっかり支えられます。
しかし、列車が通るたびに繰り返し荷重がかかると、バラスト同士がこすれ合って角が取れ、丸くなっていきます。
丸い石はかみ合いが悪くなり、軌道がずれやすくなる(道床の安定性が下がる)ので、状況を見て交換していく必要があります。
この記述も適切です。
レールの損傷には、
製造時の欠陥(内部欠陥など)
運搬・敷設時の取扱い不良(傷、曲がり)
軌道の保守不良(道床がゆるい、継目不良など)
長年の繰り返し荷重による疲労
電食や腐食(電気的・化学的な劣化)
など、さまざまな要因があります。
実際にはこれらが一つだけでなく重なって起こることが多いので、「複数の原因が競合して発生する」というまとめ方は妥当です。
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