1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問49 (問題A ユニットc 問29)
問題文
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問49(問題A ユニットc 問29) (訂正依頼・報告はこちら)
- シールドにローリングが発生した場合は、一部のジャッキを使用せずシールドに偏心力を与えることによって、シールドに逆の回転モーメントを与え、修正するのが一般的である。
- 掘進にあたっては、土質、土被り等の変化に留意しながら、掘削土砂の取り込み過ぎや、チャンバー内の閉塞を起こさないよう切羽の安定を図る必要がある。
- 裏込め注入工の管理値は、注入量や注入圧の試行を重ね、注入効果や他への影響を確認のうえ決定し、一定の区間ごとに効果を確認し結果を施工に反映させることが望ましい。
- テールを離れたセグメントは、土水圧等の外圧により変形しやすいため、裏込め注入がある程度硬化するまでの間、形状保持装置を用いることは有効である。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
「シールドにローリングが発生した場合の対処方法を述べた記述」が適当でない内容です。
ローリングの修正では、ジャッキを一部止めるというより、ジャッキ推力の配分を調整して逆向きの回転モーメントを与える方法が一般的です。
この記述が適当でない内容です。
ローリングとは、シールド機がトンネルの進行方向の軸まわりに回転してしまう現象です。
これを直すときは、推進ジャッキの推力配分を調整して逆向きの回転モーメントを与えるのが基本です。
たとえば、片側のジャッキの推力を強め、反対側を弱めるなどして、全体の推力バランスを取りつつ回転を修正します。
文章では「一部のジャッキを使用せず」と書かれており、ジャッキを止めてしまうと、推力が偏りすぎてセグメントの局部的な応力集中や損傷の原因になりやすくなります。そのため、「ジャッキを使わない」という表現は適切とは言えません。
この記述は適切な内容です。
シールド掘進では、土質や土被りの変化によって、切羽の安定状態や必要な土砂取り込み量が変わります。
掘削土砂を取り込み過ぎると地盤沈下が起こりやすくなりますし、逆に土砂がうまく排出されないとチャンバー内が詰まり、切羽不安定の原因になります。
この記述も適切です。
セグメントの背面に行う裏込め注入は、地盤沈下を防いだり、セグメントを安定させるためにとても重要です。
現場ごとに地盤条件が違うため、最初は試験的に注入量や注入圧を変えながら様子を確認し、周囲の地盤変位・トンネルの変形・地表沈下などを見て、管理値(標準の注入量・注入圧)を決めていくのが実務的です。
この記述も適切です。
セグメントは、テールシールを出ると土圧・水圧を直接受ける状態になります。
裏込め注入材がまだ十分に硬化していない間は、外圧に対してセグメントリングが変形しやすい状態です。
そこで、形状保持装置(セグメントリングの変形を防ぐ補強材)を一時的に用いることで、リング形状の保持や、ひび割れやずれの防止に役立ちます。
参考になった数43
この解説の修正を提案する
02
シールド工法の施工について、四つの記述から一つだけ操作方法の取扱いに違和感があるものを選ぶ問題ですね。
ローリング修正、切羽の安定、裏込め注入の管理、テール後方のセグメント保持、と論点はバラバラですが、いずれもシールド掘進の品質と安全管理に直結する基本事項です。
四肢のうち、ローリング修正の操作方法を「ジャッキを使わない」と表現している記述に違和感が出てくるので、ここを軸に絞り込んでいきます。
シールドのローリングは、機体が掘進方向の軸まわりに回転してしまう現象で、修正のためには反対向きの回転モーメントを与えてやる必要があります。
実務的な対応は、推進ジャッキの推力配分を意図的にずらして偏心力を与え、その結果としてシールド本体に逆向きの回転モーメントを発生させる、というものです。
「一部のジャッキを使用せず」と完全に止めてしまうと、ジャッキ推力の不均一が極端になり、セグメントへの局部応力集中や損傷の原因にもなりかねません。
そのため、ジャッキを止めるのではなく、推力配分の調整で偏心力を作り出すというのが正しい説明で、記述の表現は適当でない選択肢に当たります。
シールド掘進中は、土質や土被りの変化に応じて、切羽の安定を保つために掘削土砂の取り込み量を調整していく必要があります。
土砂を取り込みすぎると地表面の沈下や陥没の原因になりますし、逆に排出が追いつかなければチャンバー内に土砂が滞留して閉塞を起こし、切羽の不安定化に直結します。
記述で挙げられている注意事項はシールド掘進の基本事項そのもので、適当な内容に当たります。
セグメント背面の裏込め注入は、地盤沈下の抑制とセグメントリングの安定を担う重要な工程で、現場の地盤条件によって最適な注入量と注入圧が変わります。
そのため、最初は試験的な注入を重ねて効果と周辺への影響を確認しながら管理値を決めていき、一定区間ごとに結果を施工側にフィードバックしていく形が標準的な進め方になります。
記述の整理は裏込め注入工の運用としてそのままで、適当な内容に当たります。
シールドのテール部を離れた直後のセグメントリングは、外周の裏込め注入材がまだ硬化していない状態で土水圧を受けるため、円形が変形してひずみが残るリスクがあります。
この期間に形状保持装置(リング内側の補強材)を取り付けておくと、リングの真円度を保ちつつ硬化を待てるので、ひび割れや継手のずれを抑える効果が期待できます。
記述の方針はシールド工事の標準的な対応そのままで、適当な内容に当たります。
シールド工法の問題では、ローリング修正、切羽安定、裏込め注入、セグメント保持といった主要な操作項目について、操作方向と数値設定の組合せを意識しながら読むと判別が早くなります。
本問のように、ジャッキを「止める」と書いてあれば、推力配分の調整という本来の方針とは異なるサインなので、その時点で適当でない側を疑える構造ですね。
シールド機の制御では、止めるのではなく配分を変える、というキー発想を覚えておくと、似たタイプの問題でも軸が安定します。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
前の問題(問48)へ
令和7年度 問題一覧
次の問題(問50)へ