1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問70 (問題B ユニットe 問4)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問70(問題B ユニットe 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

建設機械の最近の動向に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 情報化施工は、GNSS(全球測位衛星システム)等の測位技術を用い、機械制御の自動化等により高い生産性や施工品質をもたらす様々な技術やその技術を用いた施工方法のことである。
  • マシンコントロール(MC)は、建設機械の位置と設計データとの差分をモニタ等に表示して、操作するオペレータに案内するシステムである。
  • 情報化施工の出来形管理では、ICTを活用した計測機器により、計測から計測結果の取りまとめまでを行うことが可能である。
  • UAV(無人飛行機)は機材の軽量化と共に、機体制御のプロセッサ、GNSS(全球測位衛星システム)、慣性センサ等の技術的進歩により自律飛行ができ、計測や点検に利用されている。

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この過去問の解説 (1件)

01

「マシンコントロール(MC)」の説明が誤りです。
マシンコントロールは、単にモニタに表示してオペレータに案内する仕組みではなく、建設機械の作業装置(ブレードやバケットなど)を自動制御するシステムです。モニタで案内だけを行う仕組みは、マシンガイダンス(MG)と呼ばれます。

選択肢1. 情報化施工は、GNSS(全球測位衛星システム)等の測位技術を用い、機械制御の自動化等により高い生産性や施工品質をもたらす様々な技術やその技術を用いた施工方法のことである。

この記述は適切です。
情報化施工とは、GNSS(全球測位衛星システム)やトータルステーションなどの計測技術設計データ(3Dデータ)ICT機器を活用して、

建設機械の制御の自動化・出来形管理や出来高管理の効率化

などを図る施工方法です。
 

選択肢2. マシンコントロール(MC)は、建設機械の位置と設計データとの差分をモニタ等に表示して、操作するオペレータに案内するシステムである。

この記述が不適切です。

建設機械の位置と設計データとの差を計算し、それをもとに案内するという部分は、マシンガイダンス(MG)の説明にあたります。

マシンコントロール(MC)は、MGに加えて、ブレードやバケットの高さ・勾配などを自動制御して、設計面に合うように動かすシステムです。

つまり、
「表示して案内するだけ」ならMG、「制御まで自動で行う」のがMC
という違いがあります。

選択肢3. 情報化施工の出来形管理では、ICTを活用した計測機器により、計測から計測結果の取りまとめまでを行うことが可能である。

この記述は適切です。

・ドローン(UAV)による空中写真測量

・地上型レーザースキャナ

・ICT建機からの計測データ

などを使うことで、出来形の計測・データ処理・帳票作成までを効率よく行うことができます。
情報化施工では、こうした出来形管理の省力化・高度化が大きなポイントになっています。

選択肢4. UAV(無人飛行機)は機材の軽量化と共に、機体制御のプロセッサ、GNSS(全球測位衛星システム)、慣性センサ等の技術的進歩により自律飛行ができ、計測や点検に利用されている。

この記述も適切です。

UAV(ドローン)は、軽量化とGNSS、慣性センサ、制御用プロセッサの発達によって、自動航行(自律飛行)が可能になっています。

これにより、土量計算用の3D地形データの取得・法面や構造物の点検などに広く利用されています。

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