1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問79 (問題B ユニットe 問13)
問題文
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問79(問題B ユニットe 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
- 転倒方式による取壊しでは、解体する主構造部に複数本のワイヤを堅固に取り付け、引きワイヤで加力する際は、複数回の荷重で徐々に転倒させなければならない。
- カッタによる取壊しでは、撤去側躯体ブロックへのカッタ取付けを禁止すると共に、切断面付近にシートを設置して冷却水の飛散防止を図る。
- 圧砕機及び大型ブレーカによる取壊しでは、解体する構造物からコンクリート片の飛散、構造物の倒壊範囲を予測し、作業員、建設機械を安全な作業位置に配置しなければならない。
- ウォータージェットによる取壊しでは、病院、民家等が隣接している場合にはノズル付近に防音カバーを使用したり、周辺に防音シートによる防音対策を実施する。
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この過去問の解説 (1件)
01
以下の選択肢が適当でない記述です。
「転倒方式による取壊しでは、解体する主構造部に複数本のワイヤを堅固に取り付け、引きワイヤで加力する際は、複数回の荷重で徐々に転倒させなければならない。」
この記述が適当でない内容です。
主構造部に複数本のワイヤを堅固に取り付けること自体は、転倒方式の安全対策として妥当です。転倒方向を確実にし、万一の断線に備える意味もあります。
一方で問題になるのは、「複数回の荷重で徐々に転倒させる」という部分です。
コンクリート工作物の転倒方式では、
あらかじめ縁切り(切り欠き)や支持条件を計画し、一度の連続した荷重で、計画した方向に一気に転倒させる
ことが基本とされています。
荷重を何度もかけたり抜いたりしていると、
・ひび割れや損傷が予想外の形で進む、途中で不安定な状態になり、思わぬ方向に倒れやすくなる
といった危険が大きくなります。
転倒方式では「繰返して荷重をかける」のではなく、「一度に荷重をかけて転倒させる」ことが必要です。
この記述は適切な内容です。
カッタ(ウォールソーなど)を躯体に取り付けるとき、撤去される側のブロックに取り付けると、ブロックの落下と一緒に機械ごと落下する危険があります。そのため、解体の指針では撤去側躯体ブロックへのカッタ取付けは禁止とされています。
また、カッタは刃を冷やすために水を使うので、切断面の近くにシートを設置して冷却水の飛散を防ぐことも必要な対策です。冷却水には粉じんが混ざることもあり、周囲への影響を抑える意味があります。
この記述も適切な内容です。
圧砕機や大型ブレーカを使うと、
・コンクリート片が広い範囲に飛び散る
・壁や柱が崩れる方向や範囲が読みにくい
といった危険があります。
そのため、あらかじめ飛散・倒壊範囲を予測し、作業員や重機をその範囲の外側、すなわち安全な位置に配置することが求められます。
この記述も適切な内容です。
ウォータージェットは、 高圧水を噴射する音、 ポンプや補機の作動音などにより、かなりの騒音が出る場合があります。
病院や民家が近くにある場合、防音カバーや防音シートを使って騒音を低減することは、公衆災害を防ぐうえで重要な対策です。
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