1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問82 (問題B ユニットe 問16)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問82(問題B ユニットe 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

レディーミクストコンクリートの受入れ検査に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • コンシステンシーを評価するため、スランプ試験を行った。
  • 単位水量を推定する試験として、電磁誘導法を用いた。
  • 塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度と配合計画書から求めた。
  • アルカリシリカ反応対策について、配合計画書で対策が取られていることを確認した。

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この過去問の解説 (1件)

01

適当でない記述は、

「単位水量を推定する試験として、電磁誘導法を用いた。」という内容です。
電磁誘導法は主にコンクリート中の鉄筋位置やかぶり厚さを調べる方法で、レディーミクストコンクリートの単位水量を受入れ検査で推定する標準的な試験方法ではないからです。

選択肢1. コンシステンシーを評価するため、スランプ試験を行った。

この記述は適切な内容です。

フレッシュコンクリートのコンシステンシー(流動性・やわらかさ)を評価する代表的な試験がスランプ試験です。
JIS A 5308でも、受入れ検査でスランプ(またはスランプフロー)を測定して、指定された値の範囲内かどうかを確認することになっています。

選択肢2. 単位水量を推定する試験として、電磁誘導法を用いた。

この記述が適当でない内容です。

フレッシュコンクリートの単位水量を推定するための代表的な方法には、
エアメータ法
静電容量測定法
高周波誘電加熱乾燥法(電子レンジ法)
などがあります。

一方で、電磁誘導法は、コンクリート構造物中の鉄筋位置やかぶり厚さを調べるための非破壊試験方法として規定されているもので、単位水量の測定方法とは別物です。

 

選択肢3. 塩化物含有量は、フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度と配合計画書から求めた。

この記述は適切な内容です。

レディーミクストコンクリートの塩化物含有量は、受入れ検査では一般に次のように求めます。

フレッシュコンクリート中の水に溶けている塩化物イオン濃度を測定する。

配合計画書に示されている単位水量を用いて、
「塩化物イオン濃度 × 単位水量」でコンクリート中の塩化物含有量(kg/m³)を算出する。

この考え方は、国交省や生コン業界の技術資料でも示されている標準的な方法です。

選択肢4. アルカリシリカ反応対策について、配合計画書で対策が取られていることを確認した。

この記述も適切な内容です。

アルカリシリカ反応(ASR)の抑制対策は、レディーミクストコンクリートでは
・コンクリート中のアルカリ総量を制限する方法
・高炉セメントやフライアッシュなど混合セメント・混和材を用いる方法
・安全と認められた骨材を使用する方法
といった区分で、配合計画書に記号と共に記載することになっています。

受入れ側は、配合計画書にどの対策が記載されているかを確認することで、ASR対策の有無をチェックするのが基本です。
現場で荷卸しごとに特別な長期試験をするのではなく、配合計画書・試験成績表による確認が中心になります。

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