1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問90 (施工管理法(応用能力) 問4)
問題文
① 原価管理は、最も経済的な施工計画を立て、これに基づいた実行予算の作成時点から始まって、「P―D―C―A」の管理サイクルを循環させることが基本になる。
② 施工担当者は、常に工事の原価を把握し、発生原価と実行予算の対比・評価を踏まえて、施工過程での品質・工程・安全等の管理を行うことが必要である。
③ 原価管理を有効に実施するには、過度に細かい管理レベルを設定すると、大本を見失うことになるので、重点管理対象工種と管理精度を適切に設定しておくことが重要である。
④ 原価管理の目的は、発生原価と実行予算を比較して差異を見出し、これを分析・検討して適時適切な措置をとり、発生原価を実行予算よりも高めに設定することが含まれる。
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問題
1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問90(施工管理法(応用能力) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
① 原価管理は、最も経済的な施工計画を立て、これに基づいた実行予算の作成時点から始まって、「P―D―C―A」の管理サイクルを循環させることが基本になる。
② 施工担当者は、常に工事の原価を把握し、発生原価と実行予算の対比・評価を踏まえて、施工過程での品質・工程・安全等の管理を行うことが必要である。
③ 原価管理を有効に実施するには、過度に細かい管理レベルを設定すると、大本を見失うことになるので、重点管理対象工種と管理精度を適切に設定しておくことが重要である。
④ 原価管理の目的は、発生原価と実行予算を比較して差異を見出し、これを分析・検討して適時適切な措置をとり、発生原価を実行予算よりも高めに設定することが含まれる。
- ①②
- ②④
- ①②③
- ①③④
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この過去問の解説 (2件)
01
適当なのは、①原価管理を実行予算の作成段階からPDCAで回すという内容、②施工担当者が発生原価と実行予算を対比して管理するという内容、③重点管理対象工種と管理精度を適切に設定するという内容の3つです。
したがって、これら3つのみを挙げている組合せが該当します。
①②③について
①適切です。
原価管理は、工事が始まってから慌てて行うものではなく、施工計画と実行予算の段階からスタートします。
その後、実績を確認して見直す流れをPDCAで回すことが基本です。
②適切です。
施工担当者が発生原価と実行予算の差を把握していれば、無駄な作業や手戻りの防止など、品質・工程・安全の管理にも良い影響が出ます。
原価管理は他の管理と切り離せないという考え方に合っています。
③適切です。
管理項目を細かくしすぎると、集計や確認に時間が取られ、本当に重要な差異を見逃しやすくなります。
そのため、重点管理する工種と必要な管理精度を適切に決めるという考え方は妥当です。
④について
この記述は適当でない内容です。
前半の
発生原価と実行予算を比較し、差異を分析して対策をとるという部分は原価管理の目的に合っています。
しかし、原価管理の狙いは、発生原価を実行予算の範囲内に収める、または抑えることです。
発生原価を実行予算より高めに設定するという方向は目的と逆になります。
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02
原価管理はPDCAサイクルに基づいて実施する工事管理の重要な要素です。実行予算の作成から始まり、発生原価との比較・評価・改善を繰り返すことで工事の収益性を確保します。記述①②③が適当な内容であり、④の「実行予算より高めに設定」という表現は誤りです。そのため問いに対しては適切な記述を最も多く含む選択肢③が適当と言えます。
記述①について、原価管理は、施工計画の段階で最も経済的な施工計画を立案し、それに基づいて実行予算を作成することからスタートします。そのうえで、Plan(計画)→Do(実施)→Check(検討・比較)→Action(処置)という「P-D-C-A」の管理サイクルを繰り返し循環させながら、原価を目標(実行予算)内に収めていくことが原価管理の基本的な進め方であるため、適切な記述といえます。
記述②について、原価管理は、単独で完結する管理項目ではなく、品質管理・工程管理・安全管理と密接に関連しています。施工担当者は日々の工事の中で発生原価を把握し、実行予算との対比・評価を行いながら、それを踏まえて品質・工程・安全等のバランスを取って現場をマネジメントする必要があります。原価だけを追求して品質や安全を犠牲にすることがあってはならない、という4大管理(品質・工程・原価・安全)の相互関連性を表しており、適切な記述です。
記述③について、原価管理では、すべての工種・すべての費目を同じ精度で細かく管理しようとすると、過大な労力がかかり全体像(費用の大きな流れ)を見失うことになりかねません。そのため、工事費に占める割合が大きい工種や、変動リスクの高い工種を重点管理対象工種として絞り込み、それぞれの重要度に応じて管理の精度(細かさ)にメリハリをつけることが、実務上有効かつ重要とされています。これは原価管理の実施上の基本的な考え方であり、適切な記述です。
記述④について、「発生原価を実行予算よりも高めに設定する」という記述は誤りです。原価管理の目的は、発生原価と実行予算を比較して差異(コスト超過や余裕)を把握し、その原因を分析・検討したうえで、適時適切な是正措置をとることで、発生原価を実行予算内に収める(できるだけ低く抑える)ことにあります。発生原価が実行予算を超過しないよう、無駄の排除やコスト削減の措置を講じることが原価管理の取り組みです。
原価管理とは、発生する工事原価を、あらかじめ立てた実行予算の範囲内に収めることを基本としていることを原則として、各選択肢を判断しましょう。
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