1級土木施工管理技士 過去問
令和7年度
問95 (施工管理法(応用能力) 問9)

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問題

1級土木施工管理技士試験 令和7年度 問95(施工管理法(応用能力) 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

移動式クレーンの安全確保措置に関する下記の文章中の( イ )〜( ニ )に当てはまる語句の組合せとして、クレーン等安全規則上、正しいものは次のうちどれか。

・移動式クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該移動式クレーンの( イ )荷重を常時知ることができるよう、表示その他の措置を講じなければならない。
・作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行上必要な場合、移動式クレーンのつり具に専用のとう乗設備を設けて労働者を乗せること( ロ )。
・クレーン機能付き油圧ショベルを小型移動式クレーンとして使用する場合、車両系建設機械の運転技能講習を修了している者は、クレーン作業の運転者として従事すること( ハ )。
・移動式クレーンを用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、巻過防止装置、過負荷警報装置その他の警報装置、( ニ )について点検を行わなければならない。
  • (イ)定格  (ロ)ができる  (ハ)はできない  (ニ)ブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能
  • (イ)つり  (ロ)はできない  (ハ)はできない  (ニ)ワイヤロープ及びつりチェーンの損傷の有無
  • (イ)定格  (ロ)はできない  (ハ)ができる  (ニ)ブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能
  • (イ)つり  (ロ)ができる  (ハ)ができる  (ニ)ワイヤロープ及びつりチェーンの損傷の有無

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この過去問の解説 (2件)

01

(イ)定格 (ロ)ができる (ハ)はできない (ニ)ブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能」の組合せが適切です。
クレーン等安全規則の条文どおりの内容であり、ほかの語句にすると条文とずれてしまいます。

 

(イ)

クレーン等安全規則第70条の2では、
「移動式クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該移動式クレーンの定格荷重を常時知ることができるよう、表示その他の措置を講じなければならない」と定めています。

ここでいう「定格荷重」は、そのクレーンが安全につり上げられる最大の荷重(つり具の自重を差し引いた値)のことです。

→(イ)は定格が適切です。

 

(ロ)
クレーン等安全規則第73条では、
「作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行上必要な場合には、移動式クレーンのつり具に専用の搭乗設備を設けて労働者を乗せることができる
と例外を定めています。

もちろん、転落防止の措置や定格荷重以内であることなど、厳しい条件を満たす必要がありますが、条文としては「乗せることができる」扱いです。

→(ロ)はができるが正しいです。

 

(ハ)

・クレーン等安全規則第68条では、原則として移動式クレーンの運転は
 移動式クレーン運転士免許を持つ者でなければできないとしています。
・ただし、つり上げ荷重が1トン以上5トン未満の小型移動式クレーンについては、
 小型移動式クレーン運転技能講習修了者で運転することが認められています。

一方、車両系建設機械の運転技能講習は、あくまで「車両系建設機械としての作業」を行うための資格です。
それだけでは、「小型移動式クレーンとして使うときのクレーン作業の運転資格」にはなりません。

→したがって、(ハ)は「クレーン作業の運転者として従事することはできない」が正しいです。

 

(ニ)

クレーン等安全規則第78条では、
移動式クレーンの作業を行うとき、その日の作業開始前に、
巻過防止装置
過負荷警報装置その他の警報装置
ブレーキ、クラッチ及びコントローラの機能
について点検することを義務づけています。

ワイヤロープやつりチェーンの損傷の有無の点検も重要ですが、これは別の条文・定期自主検査などで扱われる内容であり、この「その日の作業開始前の点検」の条文の穴埋めとしては合いません。

→(ニ)はブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能が適切です。

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02

正しい組み合わせは(イ)定格(ロ)ができる(ハ)はできない(ニ)ブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能です。移動式クレーンの使用に関しては、クレーン等安全規則に詳細な規定があります。定格荷重・つり荷重の区別、労働者搭乗の可否、作業前点検の対象など、各空欄の文脈を正確に読み取ることが重要です。

選択肢1. (イ)定格  (ロ)ができる  (ハ)はできない  (ニ)ブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能

(イ)は「定格」が正しいです。「クレーン等安全規則 第70条の2」において「事業者は移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該移動式クレーンの定格荷重を常時知ることができるよう、表示その他の措置を講じなければならない。」と定められています。定格荷重とは、ジブの長さ・傾斜角に応じ、つり上げることができる最大の荷重(フック等のつり具の重量を差し引いた重量)です。作業する場所の状態やその時使用するフック等により値が異なります。対して似た単語として出題される「つり荷重」は、作業状況によらずつり上げることができる最大の荷重(フック等のつり具の重量も加えた重量)であり、クレーン自体の能力を把握するのに用いられます。

 

選択肢2. (イ)つり  (ロ)はできない  (ハ)はできない  (ニ)ワイヤロープ及びつりチェーンの損傷の有無

(ロ)はができる」が正しいです。「クレーン等安全規則 第72条73条」において「事業者は、移動式クレーンを用いた作業を行う作業場において作業に従事する作業従事者を、移動式クレーンにより運搬し、又はつり上げて作業させてはならない。」「作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行上必要な場合は、移動式クレーンのつり具に専用の搭乗設備を設けて当該搭乗設備に労働者(作業の一部を請負人に請け負わせる場合においては、労働者及び当該請負人に係る作業従事者)を乗せることができる。」と定められています。よって原則は禁止ですが、条件により人をクレーンで移動させることは許可されます。

選択肢3. (イ)定格  (ロ)はできない  (ハ)ができる  (ニ)ブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能

(ハ)ははできない」が正しいです。「クレーン等安全規則 第68条」において「事業者は、令第二十条第七号に掲げる業務については、移動式クレーン運転士免許を受けた者でなければ、当該業務に就かせてはならない。ただし、つり上げ荷重が一トン以上五トン未満の移動式クレーン(以下「小型移動式クレーン」という。)の運転の業務については、小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者を当該業務に就かせることができる。」と定められています。つまりクレーン機能付き油圧ショベルを小型移動式クレーンとして使用する場合には、車両系建設機械の運転技能講習と併せて小型移動式クレーン運転技能講習が必要となります。

選択肢4. (イ)つり  (ロ)ができる  (ハ)ができる  (ニ)ワイヤロープ及びつりチェーンの損傷の有無

(ニ)はブレーキ、クラッチ及びコントローラーの機能」が正しいです。「クレーン等安全規則 第78条」において「事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、その日の作業を開始する前に、巻過防止装置、過負荷警報装置その他の警報装置、ブレーキ、クラツチ及びコントローラーの機能について点検を行なわなければならない。」と定められています。選択肢に用いられている「ワイヤロープ及びつりチェーンの損傷の有無」も必要な措置です。「クレーン等安全規則 第220条」において「事業者は、クレーン、移動式クレーン又はデリツクの玉掛用具であるワイヤロープ、つりチエーン、繊維ロープ、繊維ベルト又はフツク、シヤツクル、リング等の金具を用いて玉掛けの作業を行なうときは、その日の作業を開始する前に当該ワイヤロープ等の異常の有無について点検を行なわなければならない。」と記載されており、文面が異なるため選択肢としては誤っています。

まとめ

「定格荷重」と「つり荷重」の違い、クレーンと車両系建設機械での「資格要件」の違いは覚えておくようにしましょう。

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