1級土木施工管理技士 過去問
令和8年度
問25 (専門土木 問5)
問題文
塩害を受けた鉄筋コンクリート構造物への対策や補修に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
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問題
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1級土木施工管理技士試験 令和8年度 問25(専門土木 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
塩害を受けた鉄筋コンクリート構造物への対策や補修に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 表面被覆を行って外部からの塩化物イオンの浸透を防ぐ場合、適用前にコンクリート中に既に浸透している塩化物イオンの再拡散に対する検討も必要である。
- 表面処理工法の適用後からの残存予定供用期間が長い場合には、表面処理材の再塗布を計画しておく必要がある。
- 劣化が顕在化した箇所に部分的に断面修復工法を適用すると、断面修復箇所と断面修復していない箇所の境界部付近においてマクロセル腐食が生じる可能性がある。
- 電気防食工法を適用し短期間の通電を行うだけで、その後も長期間にわたって充分な防食効果が継続できる。
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この過去問の解説 (1件)
01
塩害とは、海水や凍結防止剤などに含まれる塩化物イオンがコンクリート内部に入り込み、鉄筋の腐食を進行させる現象です。
鉄筋が腐食すると錆が発生し、その錆が膨張することで、コンクリートにひび割れや剥離が生じるおそれがあります。
適切です。
表面被覆工法とは、コンクリートの表面を塗料や樹脂などで覆い、塩化物イオンや水分などの侵入を防ぐ工法です。
この工法によって、外部から新たに塩化物イオンが入り込むことを抑えられます。
しかし、補修前にコンクリート内部へ入り込んだ塩化物イオンは、表面を覆っても除去されるわけではありません。
内部に残った塩化物イオンは、濃度の高い場所から低い場所へ移動することがあり、これを拡散といいます。
塩化物イオンが鉄筋の周囲へ移動すると、表面被覆後でも鉄筋の腐食が進むおそれがあります。
そのため、表面被覆を行う前に、内部に残っている塩化物イオンの量や分布、再拡散による影響を確認することが重要です。
適切です。
残存予定供用期間とは、構造物を補修した後、さらに使用する予定の期間のことです。
表面処理工法では、コンクリートの表面に塗料や保護材などを使用し、塩化物イオンや水分の侵入を抑えます。
しかし、表面処理材は時間の経過とともに、紫外線や雨風などの影響を受けて劣化する場合があります。
その結果、ひび割れや剥がれなどが生じ、防護効果が低下するおそれがあります。
そのため、構造物を長期間使用する場合には、表面処理材の耐用年数や劣化状況を考慮し、必要に応じて再塗布する計画を立てることが重要です。
また、定期的に点検を行い、表面処理材の状態を確認することも必要です。
適切です。
断面修復工法とは、劣化したコンクリートを取り除き、新しい補修材料で元の形に戻す工法です。
塩害を受けたコンクリートでは、鉄筋の周囲に塩化物イオンが残っている場合があります。
このような場所を部分的に補修すると、補修した部分と補修していない部分で、鉄筋の周囲の環境が異なることがあります。
その結果、鉄筋の部分ごとに電気的な状態の差が生じ、電流が流れることで、特定の場所に腐食が集中する場合があります。
これをマクロセル腐食といいます。
特に、補修した部分と補修していない部分の境界付近では、マクロセル腐食が発生しやすくなる場合があります。
そのため、部分的な断面修復を行う場合には、補修範囲や塩化物イオンの分布などを適切に確認する必要があります。
不適切です。
電気防食工法とは、コンクリート内部の鉄筋に防食電流を流し、鉄筋が腐食する反応を抑える工法です。
鉄筋が腐食するのは、鉄が電子を失う反応によるものです。
電気防食工法では、外部電源や犠牲陽極などを利用して鉄筋に防食電流を供給し、この腐食反応を抑えます。
ただし、電気防食の効果を維持するためには、原則として防食期間中、継続的に電流を供給する必要があります。
短期間だけ通電して停止すると、その後は腐食を抑える効果が十分に得られなくなるおそれがあります。
一方、電気を利用する補修工法には、脱塩工法というものもあります。
脱塩工法は、一定期間電流を流し、コンクリート内部の塩化物イオンを外へ移動させる工法です。
電気防食工法と脱塩工法では、通電する目的や期間が異なります。
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